リーマンショック | 和製ヘッジファンドマネージャーの挑戦

リーマンショック

時事特集:リーマンショック編2 CDS

前回CDOについて語りました、CDOはざっくりいうとサブプライムローンを含む債権ですが、何故この債権ビジネスが投資銀行の間で流行っていたのか、それは単純に儲かるからです。
もともと投資銀行は株や債券の仲介を行ってきました、しかしソロモン・ブラザーズがただ単に仲介という役割ではなく、市場から材料を買い、債権化して売るというビジネスを確立させます、いわゆる自己勘定というやつです。ソロモン・ブラザーズはこれを機に全米No.1の投資銀行の座に就き、他の投資銀行も真似していきます。投資銀行初のオリジナル債権であるモーゲージ債は年間11%の利率を生み、飛ぶように売れました。
サブプライムローンに関しても同様です。

しかしサブプライムローンは結果的に不良債権と化してしまいました。この理由に関しては諸説あります。FRBが金利を上げてしまいローンの支払者の負担が上がったからだとか、リーマン・ブラザーズ自体が利益追求のためリスクがある事をわかっていながら売っていたとか、綿密にリスクを計算できるはずの金融工学の欠陥だとか。
ただ投資銀行間でのこうゆう自己勘定ビジネスが過熱しすぎていたのとアメリカでの不動産バブルの勢いでウォール街の住人達が盲目になっていた事は確かです。

住宅価格が下がり始め、サブプライムローンの不履行がどんどん増加するとCDOの価値は下落します。その一連の流れで、この金融商品を高レバレッジで運用していたファンドや金融機関も破綻するところが出てきて、世界的な株価下落を引き起こします。そして、ついには米国証券業界4位の大手であるリーマン・ブラザーズも倒産する事態に陥ってしまいました。

サブプライムCDOによってリーマン・ブラザーズが破綻しました。そこから世界は金融危機に陥ります。リーマン破綻と世界的な金融危機、この二つを繋げていたのがCDS(Credit Default Swap)と言われる金融商品です。

CDSを簡単に説明します。山田君がA社の社債を保有していたとします。A社が破綻すれば、社債は紙くずになってしまいます。そのリスクをヘッジする“保険”として、山田君は鈴木君とCDS取引をします。山田君はCDS契約に基づき、保証料を支払えば、万が一の際に、鈴木君に損失を補填してもらうことができます。
A社が大企業ならば、そう簡単に破綻することなんてありませんから、鈴木君はA社が破綻しない限り、山田君が支払ってくれる保証料がまる儲けです。通常、CDSは元本が数億円、数十億円単位で、仮に元本10億円だと保証料は1%で1千万円になります。

サブプライムCDOを買って保有する人は、CDOが下落した際に損失をヘッジするため、保険としてCDSを買います。CDSは保証があり、利回りがよかったので、保険会社などは販売しやすく世界中に売りまくりました。ミンチ状にされリスクは他人にどんどん転嫁され、世界中の様々なファンドや金融機関に保有され、組み入れられました。

ただCDOは見事に破綻してしまいました、さらに、デフォルトしたCDOをCDSで保障した保険会社(例えばAIG)は支払いに耐えきれなくなり、CDSは不良債権となってしまいました。
ようは世界中にばらまかれたリスクがはじけてしまって100年に一度と言われる金融危機をもたらしてしまったわけです。
長くなってしまいましたが、リーマンショックについてご理解して頂きましたでしょうか?



ではでは