松尾清憲『One More Smile』 | 人生をアートで埋める

松尾清憲『One More Smile』

松尾清憲のニューアルバム『One More Smile』を聴いた。
予想通り、大傑作だった。そうなのだ。彼のファンになって20年以上経つが、ぼくは松尾清憲に裏切られたことがない。
アルバムのどこを切っても美しいメロディーが贅沢に詰め込まれている。
聴いた印象として、いつも以上に明るい。得意のマイナー調のしっとりとした曲が少なく、全編が明るい幸福感に満ちている。ビーチ・ボーイズ及びブライアン・ウィルソンを彷彿させる曲にストレートに挑戦したような曲もあり、思わずうれしくなった。相変わらず、自分の信じる音楽に誠実な人だな、と思う。
年齢について言うのもつまらないが、恐らく松尾清憲はもう60歳ぐらいではないだろうか。ルックスも含めて、この若々しさというの一体何なんだろう。どこまでもロマンティックで優しい歌詞世界にも驚く。
ポップスが好きで好きで、ただひたすらそれを楽しんで、ワクワクドキドキといった純粋な気持ちを永遠にキープし続けて、カラフルで夢のある音楽を創り続ける天才、松尾清憲。憧れても憧れきれない。
そして、ぼくはもう一人のポップスの天才を知っている。それが杉真理。BOXやピカデリーサーカスなどで松尾清憲と活動を共にする杉真理だが、今回の『One More Smile』でもコーラスと作詞でいい仕事をしている。松尾清憲と杉真理の二人はぼくにとって永遠の指針だ。
それにしても『One More Smile』、これで少なくとも一ヶ月は幸せな気分で過ごせる気がする。何があっても。

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