佐野元春デビュー30周年 | 人生をアートで埋める

佐野元春デビュー30周年

ぼくが長年敬愛している日本のシンガーソングライターの一人、佐野元春。今年2010年で彼はデビュー30周年を迎えた。様々なイベントやライブがすでに行われており、今年はいつになく話題を提供してくれそうだ。

30周年の企画の中で特に目玉といえるのが、今年の夏に発表されるというセルフカバーアルバムだろう。多くのゲストを招いて制作されるという。正直いって、最初にこのセルフカバーアルバムが出る、というニュースを知ったとき、ぼくはかなりがっかりした。早く新しいオリジナルアルバムを出してほしい。最近の中堅クラスのミュージシャンにありがちな、安易なカバーアルバムなんてやめてくれよ。そういった気分だった。しかし、これまでもシングル曲のカップリングなどで過去の楽曲の新録バージョンを披露してきているのだから、新しいバージョンのリテイク集、と捉えれば特に違和感もないと考えるようになった。

20周年イヤーだった2000年から10年の間に佐野元春はわずか2枚のアルバムしか出していない。早く新曲が聴きたい。それがどんなにつまらない楽曲だったとしても。30周年ということで過去を振り返る1年になるのだろうが、懐古的な気分に浸っていたくない。確かに佐野元春の業績を思うとき、その先進性に驚かずにはいられない。しかしだからこそ革新的でい続けてほしい。人気や売り上げなんかどうでもいい。早く新曲を。ぼくが願うのはそれだけだ。

2000年、ぼくは20周年記念の全国ツアーを名古屋で体験し、さらにそのツアーの最終公演を日本武道館まで見にいった。あの頃は東京に行くということ自体がぼくにとって大冒険だった。就職してからぼくは何度仕事で東京に行っているかわからない。冒険でもなんでもない、日常になった。ぼくという人間も変わったし、いろんな経験を積んだのだと思う。

なんにしろ、佐野元春には常に動いていてほしい。今年の彼の動向に注目したい。そして今の佐野元春を見せてほしい。