亀山郁夫とドストエフスキー | 人生をアートで埋める

亀山郁夫とドストエフスキー

ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』を読んでいる。よく売れていると話題になっている亀山郁夫の新訳版だ。わずかな通勤時間を使ってかなりスローペースで読んでおり、2ヶ月かかってようやく全体の半分だ。さすがに呆れる。しかしここにきて物語は急展開を迎えており、これからペースが上がっていきそうだ。
亀山郁夫という人にも興味が湧いている。「カフェ・カラマーゾフ」という名のブログを読んでもものすごく真面目で好感が持てる。本人も文学的世界に耽溺しているのだろう。こういう人をぼくは支持する。秋山駿や大江健三郎などもそうだが、根っからの文学的人間という感じでかっこいいとぼくは思う。ドストエフスキーだけでなく、ロシア芸術、特に二十世紀初頭に花開いたロシア・アバンギャルドに関しての著作も面白そうだ。
ただし、今回のドストエフスキーの訳文に関しては、実はあまり好きではない。かつて読んだ工藤精一郎の訳文の方がぼくには合っているような気がする。読みやすさよりも、ゴツゴツして硬質な文章がぼくは好きなのだろう。ただ、面白さは相変わらずで、亀山郁夫による丁寧な解説や様々な問題提起はスリリングな読書に一役かっている。
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