杉真理ライブ
名古屋のライブハウス「BlueNote」で杉真理のライブを観た。杉真理は、ぼくがもっとも敬愛する日本のシンガーソングライターだ。昨年、彼はデビュー30周年を迎え、かつてのアルバムが次々とリマスター及び紙ジャケットでリイシューされた。今年の1月には、竹内まりや、伊藤銀次、松尾清憲、村田和人、堂島孝平など多くのゲストを招いてまさに30周年記念となるニューアルバム『魔法の領域』がリリースされた。東京では記念ライブが何度か行われたが、名古屋では初である。というより、名古屋でのソロライブ自体、恐らく10年ぶりのことだろう。ぼくが前回名古屋で見たライブが20周年という冠がついていたから間違いないと思う。もちろんインストアライブや、松尾清憲らと結成しているバンド・ピカデリーサーカスでは何度か名古屋にも来ている。しかし、それにしても久しぶりだ。とにかくようやく名古屋に来てくれた、という感じで感慨もひとしおだった。思い出を語りだすと切りがないが、ぼくが初めて杉真理の音楽を聴いたのは高校一年生の時だった。1990年である。周りにはもちろん誰も杉真理について知っている人はいなかった。そんなことはどうでもよく、ぼくはひたすら彼の音楽を聴いた。大好きだった。ぼくにポップスの楽しさを教えてくれたのは間違いなく杉真理だ。杉真理の音楽に出会わなければ、ぼくの人生はとてもありふれたつまらないものになっていただろう。彼の音楽には、とにかく音楽そのものへの愛情と敬意がつまっていた。粋なセンスとユーモア、流麗なコーラスへのこだわり、そしてたった3分の曲の中でその一曲の世界が完結していた。精神性は皆無で、ひたすらに綺麗に美しく、それはポップスだった。ポップであることへの情熱とこだわりはずっと一貫していて、その音楽世界は普遍的である。つまり、古くならない。そこが素晴らしい。
家でぼくが杉真理ばかり聴いているので、妻も多少興味を持ってくれた。今回はぼくに付き合ってくれて、一緒にライブを楽しむことができた。初めて入ったBlueNoteは大人の空間だった。客層もかなり年齢層が高い。
開演時間通りに、名うてのミュージシャンをそろえたカルパッチョスなる名前のバンドを従えて杉真理は登場した。50歳を過ぎているのにまったく変わらない、無邪気な少年そのものである、その佇まいに気持ちが和む。「Nobody」や「スキニー・ボーイ」といったぼくが大好きな80年代の名曲で始まり、新作『魔法の領域』で一番好きな「Welcome Home」も早々と披露され、冒頭でぼくの興奮はクライマックスを迎えた。その後も次々と名曲が繰り出され、ずっとぼくは笑っていた。隣で妻も手拍子をしたり楽しそうにしている。幸福な気分を味わった。こんなに楽しいライブは初めてかもしれない。ぼくは本当に杉真理の音楽が好きなんだな、とずっと自分で自分に確認し続けていた。他の音楽なんて、どうでもいい。杉真理の音楽だけがぼくを幸福にしてくれるのだ。何年経っても、本当に素晴らしい音楽だった。
杉真理のことを考えると、とにかく前向きになれるような気がしている。高校生のころと変わらず、ぼくには杉真理の音楽が必要だ。あのころ、ずっとぼくは一人で聴いていた。大学時代も、そのあとも。でも今は一人じゃない。その事実もぼくを感動させた。ライブ終了後、妻の薦めで、ホルモン焼きの店に繰り出しビールを飲んで、二人でホルモン焼きを食べた。頭の中で杉真理の歌声を響かせながら。
そうさ スキニー・ボーイ
やせた喉で 昨日と明日のすきまから
お前の歌 捜し出すんだ
(「スキニー・ボーイ」1982)
家でぼくが杉真理ばかり聴いているので、妻も多少興味を持ってくれた。今回はぼくに付き合ってくれて、一緒にライブを楽しむことができた。初めて入ったBlueNoteは大人の空間だった。客層もかなり年齢層が高い。
開演時間通りに、名うてのミュージシャンをそろえたカルパッチョスなる名前のバンドを従えて杉真理は登場した。50歳を過ぎているのにまったく変わらない、無邪気な少年そのものである、その佇まいに気持ちが和む。「Nobody」や「スキニー・ボーイ」といったぼくが大好きな80年代の名曲で始まり、新作『魔法の領域』で一番好きな「Welcome Home」も早々と披露され、冒頭でぼくの興奮はクライマックスを迎えた。その後も次々と名曲が繰り出され、ずっとぼくは笑っていた。隣で妻も手拍子をしたり楽しそうにしている。幸福な気分を味わった。こんなに楽しいライブは初めてかもしれない。ぼくは本当に杉真理の音楽が好きなんだな、とずっと自分で自分に確認し続けていた。他の音楽なんて、どうでもいい。杉真理の音楽だけがぼくを幸福にしてくれるのだ。何年経っても、本当に素晴らしい音楽だった。
杉真理のことを考えると、とにかく前向きになれるような気がしている。高校生のころと変わらず、ぼくには杉真理の音楽が必要だ。あのころ、ずっとぼくは一人で聴いていた。大学時代も、そのあとも。でも今は一人じゃない。その事実もぼくを感動させた。ライブ終了後、妻の薦めで、ホルモン焼きの店に繰り出しビールを飲んで、二人でホルモン焼きを食べた。頭の中で杉真理の歌声を響かせながら。
そうさ スキニー・ボーイ
やせた喉で 昨日と明日のすきまから
お前の歌 捜し出すんだ
(「スキニー・ボーイ」1982)