伊藤銀次ライブ
7月6日、名古屋・今池のライブハウス「TOKUZO」で、伊藤銀次のライブを見た。
今年は彼のソロデビュー30周年の年だ。それを記念して、30周年のアニバーサリーツアー「Baby Blue 2007」と題されたライブだ。
1993年にアルバム「LOVE PARADE」を発表してから、彼は音楽シーンの表舞台から姿を消し、主に若いバンドやシンガーのプロデューサーとしての活動を続けてきた。
しかし、数年前に、彼がソロデビュー前に組んでいたバンド「ココナツ・バンク」としてアルバムを発表したあたりから、ソロでのライブ活動も頻繁に行うようになっていた。
そして今回のツアーとなるわけだが、名古屋でのライブは16年ぶりとのことで、もちろんぼくが彼のライブを見るのも初めてだ。生の彼の姿を見ること自体も初めてである。
ぼくが彼の音楽に触れたのは今から17年前、高校生の頃で、「山羊座の魂」というアルバムだった。1990年の話である。その頃すでに杉真理や大瀧詠一の大ファンになっていたぼくは、その流れで伊藤銀次を知り、興味を持ったのだと思う。熱烈なファンになった、というわけではなかったが、ぼくのフェイバリットシンガーの一人として、つねにその動向が気になる存在になった。大学に入り、佐野元春を聴くようになってからはなおさらだ。彼のアルバムを見つけると買い、その後ネットオークションで、入手困難だった80年代前半の彼のアルバムをLPで入手した。気がつくと彼のソロアルバムはすべてそろっていた。彼の音楽は、佐野元春と杉真理のちょうど中間にある音楽性を持っている、というのがぼくの見解だ。ハードでワイルドな部分とスウィートでメロウな部分が混在している。佐野元春や杉真理よりもさらに理知的で、自らの音楽に対して意識的である。
さて、ライブだ。ベースとドラム、そして伊藤銀次のギターというスリーピースのバンド編成で登場。銀次の歌とギタープレイを堪能できた。途中、最近「クラウディベイ」というユニット名で活動を共にしている女性シンガー青木ともこが参加し、二人でクラウディベイの曲も披露した。アメリカン・ルーツミュージックをさらに掘り下げるような、アイルランド風の楽曲で、かなりよかった。続いてギターの弾き語りで最初期のナンバーを歌い、再びバンドに戻る、という構成。
「Baby Blue2007」というタイトル通り、82年発表のセカンドアルバムで、彼の代表作として広く認知されているアルバム「Baby Blue」からのナンバーを中心に、77年の「Deadly Drive」と82年のサード「Sugar Boy Blues」からのナンバーも数曲披露した。どれもスリーピースによるシンプルなアレンジで、楽曲の良さが際立つ。銀次のヴォーカルも思ったよりもずっといい。
もちろんファンサービス的な色彩の濃いライブではあるのだが、今のところ最後のソロアルバムである「LOVE PARADE」からも3曲演奏され、クラウディベイでの新曲も含め、そこに単なる懐古的なライブでは終わらせない、彼の前向きな意志を感じた。とりわけ「LOVE PARADE」は、ぼくが一番好きなアルバムで、しかもその中でも大好きな3曲を生で聴けたことが、ぼくにはこの日一番の収穫だった。
キャリアを重ね、日本の音楽シーンに大きな足跡を残した伊藤銀次。その彼が、今、時代のフロントで戦っている、という印象を持った。名うてのプロデューサーとして大御所然としていてもまったく不思議ではないのに。大瀧詠一はもちろん、山下達郎や佐野元春などよりも遥かに困難な道を進み始めたのだと思った。その勇気に敬意を表したい。
帰宅後、ライブ会場で売られていたツアーブックレットDVDを観た。ライブ映像などとともに、初期3枚のアルバムについて自ら解説している。彼がいかに様々な音楽を吸収し、研究し、理知的に自分の楽曲として組み立てていたかがよくわかる。素晴らしいDVDだった。
今年は彼のソロデビュー30周年の年だ。それを記念して、30周年のアニバーサリーツアー「Baby Blue 2007」と題されたライブだ。
1993年にアルバム「LOVE PARADE」を発表してから、彼は音楽シーンの表舞台から姿を消し、主に若いバンドやシンガーのプロデューサーとしての活動を続けてきた。
しかし、数年前に、彼がソロデビュー前に組んでいたバンド「ココナツ・バンク」としてアルバムを発表したあたりから、ソロでのライブ活動も頻繁に行うようになっていた。
そして今回のツアーとなるわけだが、名古屋でのライブは16年ぶりとのことで、もちろんぼくが彼のライブを見るのも初めてだ。生の彼の姿を見ること自体も初めてである。
ぼくが彼の音楽に触れたのは今から17年前、高校生の頃で、「山羊座の魂」というアルバムだった。1990年の話である。その頃すでに杉真理や大瀧詠一の大ファンになっていたぼくは、その流れで伊藤銀次を知り、興味を持ったのだと思う。熱烈なファンになった、というわけではなかったが、ぼくのフェイバリットシンガーの一人として、つねにその動向が気になる存在になった。大学に入り、佐野元春を聴くようになってからはなおさらだ。彼のアルバムを見つけると買い、その後ネットオークションで、入手困難だった80年代前半の彼のアルバムをLPで入手した。気がつくと彼のソロアルバムはすべてそろっていた。彼の音楽は、佐野元春と杉真理のちょうど中間にある音楽性を持っている、というのがぼくの見解だ。ハードでワイルドな部分とスウィートでメロウな部分が混在している。佐野元春や杉真理よりもさらに理知的で、自らの音楽に対して意識的である。
さて、ライブだ。ベースとドラム、そして伊藤銀次のギターというスリーピースのバンド編成で登場。銀次の歌とギタープレイを堪能できた。途中、最近「クラウディベイ」というユニット名で活動を共にしている女性シンガー青木ともこが参加し、二人でクラウディベイの曲も披露した。アメリカン・ルーツミュージックをさらに掘り下げるような、アイルランド風の楽曲で、かなりよかった。続いてギターの弾き語りで最初期のナンバーを歌い、再びバンドに戻る、という構成。
「Baby Blue2007」というタイトル通り、82年発表のセカンドアルバムで、彼の代表作として広く認知されているアルバム「Baby Blue」からのナンバーを中心に、77年の「Deadly Drive」と82年のサード「Sugar Boy Blues」からのナンバーも数曲披露した。どれもスリーピースによるシンプルなアレンジで、楽曲の良さが際立つ。銀次のヴォーカルも思ったよりもずっといい。
もちろんファンサービス的な色彩の濃いライブではあるのだが、今のところ最後のソロアルバムである「LOVE PARADE」からも3曲演奏され、クラウディベイでの新曲も含め、そこに単なる懐古的なライブでは終わらせない、彼の前向きな意志を感じた。とりわけ「LOVE PARADE」は、ぼくが一番好きなアルバムで、しかもその中でも大好きな3曲を生で聴けたことが、ぼくにはこの日一番の収穫だった。
キャリアを重ね、日本の音楽シーンに大きな足跡を残した伊藤銀次。その彼が、今、時代のフロントで戦っている、という印象を持った。名うてのプロデューサーとして大御所然としていてもまったく不思議ではないのに。大瀧詠一はもちろん、山下達郎や佐野元春などよりも遥かに困難な道を進み始めたのだと思った。その勇気に敬意を表したい。
帰宅後、ライブ会場で売られていたツアーブックレットDVDを観た。ライブ映像などとともに、初期3枚のアルバムについて自ら解説している。彼がいかに様々な音楽を吸収し、研究し、理知的に自分の楽曲として組み立てていたかがよくわかる。素晴らしいDVDだった。