前回の記事では、エシカル消費についてご紹介しましたが、どんな商品を購入することがエシカル消費に繋がるのか、一目では判断するのが難しいこともあります。そこで今回は、ある一定の基準を満たした商品であることを証明するものである様々な認証マークをご紹介させていただきます。

 

①    エコマーク

 エコマークは、様々な商品(製品およびサービス)の中で、「生産」から「廃棄」にわたるライフサイクル全体を通して環境への負荷が少なく、環境保全に役立つと認められた商品につけられる環境ラベルです。消費者に環境に配慮した商品選択を促すこと、関係企業の環境改善努力を進めることを目的として運営されています。エコマークの認定商品は多岐にわたり、文房具や制服、建築資材やエンジンオイルなどのモノだけでなく、ホテルやレストラン、スーパーマーケット等のサービスにも適用されています。エコマークの審査は、「資源採取」「製造」「流通」「使用消費」「リサイクル」「廃棄」の商品のライフステージの各段階において、「省資源と資源循環」「地球温暖化の防止」「有害物質の制限のコントロール」「生物多様性の保全」の四つの環境評価項目に照らし合わせて行われます(1)。

 

②    Rマーク(再生紙使用マーク)

 Rマーク(再生紙使用マーク)は、製品に古紙パルプがどのくらい配合されているのかを一目で判るようにするためのもので、平成7年6月に、「ごみ減量化推進国民会議」によって、再生紙の利用促進・普及啓発のためのシンボルマークとして定められました。申請や届出は不要で、誰でも無料で使うことができますが、古紙パルプ配合率は正しく記載することが求められています(2)。

 

③    バイオマスマーク

 バイオマスマークは、生物由来の資源(バイオマス)を活用し、品質及び安全性が関連する法規、基準、規格等に適合している環境商品の目印です。化石資源への依存の低減、環境問題の改善や循環型社会の形成を目的としています。バイオマスマーク商品の認定を受けるには、審査委員による書類審査を合格する必要があります。認定要件としては、商品におけるバイオマス割合が10%以上であることなどがあります(3)。

 

④    MSC「海のエコラベル」

 MSCラベル、通称「海のエコラベル」は、MSC(Marine Stewardship Council:海洋管理協議会)の厳格な規格に適合した漁業で獲られた水産資源と環境に配慮し、適切に管理された持続可能な水産物にのみ認められる認証マークです。MSCの審査は、MSC漁業認証規格に基づいて、「資源の持続可能性」、「漁業が生態系に与える影響」、「漁業の管理システム」などの観点から行われます。水産物の流通から製造、加工、販売に至る全ての過程における適切な管理によって、消費者が認証商品を選べる市場作りを目指しています(4)。

 

⑤   ノウフクJAS

 「ノウフクJAS」は、農林水産省が推進する農福連携の取り組みの一環として、2019年に制定された日本農林規格で、正式名称は、「障害者が生産行程に携わった食品の農林規格(平成31年3月29日農林水産省告示594号)」です。農福連携は、障がい者の社会参画と、高齢化と担い手不足が進む農業分野の活性化が目的とされています。ノウフクJASの認定を受けるためには、認証機関による書類審査・実地検査によって、定められた技術的基準とノウフクJAS規格を満たしていると認められる必要があります(5)。

 

 以上、5種類の認証マークの意味や目的についてご紹介いたしました。エシカルな商品選びの際の参考になれば幸いです。

 

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 参考リンク

(1)   エコマークについて | エコマーク事務局 (ecomark.jp)

(2)   再生紙使用(R)マーク | 活動内容 | 3R活動推進フォーラム (3r-forum.jp)

(3)   (本格運用版) (jora.jp)

(4)   MSC-海のエコラベル-とは | Marine Stewardship Council

(5)   ノウフクJAS(日本農林規格) | ノウフクを知る | ノウフクWEB (noufuku.jp)