こんばんは☆



きょうは暖かく感じる一日でした♪



ちょっと事情で、夜の更新になりました☆


良かったら読んでくださいね♪





1年に1回、


わたしは「あること」を記事に書くことにしています…


わたしの大親友の「あいつ」のことです☆   




わたし自身も含めて、

きっと、読んでくださる方にも、考えさせられる内容だと思います…



それでは…、  





     もう4年も前のことですが…




     近江(おうみ)の里(滋賀県)に行ってきました。

     幼なじみの「あいつ」とです…







  「もしもし? 電話 おれやけど…

     また、…ついてきてくれへん??」(「あいつ」)




  「あっ…うん… いいよ!!」







        もう、この会話は何年来、続いている。




        朝。。京都のわたしの家を9時ごろ出発した。




   ドライブ中…アホなこと言って

     ゲラゲラ笑って・・・結構楽しい車中だった♪




  でも、京都と近江・滋賀県の境(さかい)・・を過ぎた辺りから

  次第に、無口になるあいつ…



  …………



  やがてクルマは…

  近江鉄道「日野」駅の駐車場に着いた。






$いなか道のブログ





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    「◎◎駅まで…ふたりです…」


    歴史を感じさせる切符売り場の、職員の方に話しかけた…


    どれだけの人が、この改札を行き来したのだろう…


    それぞれの人生を背中に背負いながら。。




     電車を待つ間

     ひとこともしゃべらない二人…



     木のベンチに座って、駅の向こう側に広がる田園を

     眺(なが)めている二人…







  ベンチに座っているひとりの女学生が・・

  本をめくる音だけが …




      郷愁(きょうしゅう)を誘うひなびた駅舎(えきしゃ)の

        待合室に響いてる…







  やがて電車が着いて

  車中の人となる「あいつ」と「おれ」…




      車窓(しゃそう)に広がる、広大な近江平野を見ている。







    「ゴトン…ゴトン…」という、レールの繋(つ)ぎ目の音が

    穏やかに体に響いてる…






  「あいつ」の横顔を見てみた…





   やはり…電車の振動に身をゆだねて車窓の、後方へ流れる景色を

   無言で見ている・・・



   話しかけるのを   …やめた




  電車が目的地の駅に着いたのは…お昼ころだった。


  「はらへったなぁ! なんか食べるか!!」





  コンビニで・・食料を仕入れてベンチに座った。

 「あいつ」と「おれ」は黙々と食べてた…



  食事を終えて、


      目的地の◎◎中学校に着いたのは

      空にすこし雲が出だしたころだった







    「あいつ」は以前…この中学校に

     教育実習で来たことがあった。


     そのことが…

     この話の内容のルーツ…なのだ。






     許可を得て・・校内に入った。


        「あいつ」は 感慨(かんがい)深げな様子。



    「おれ」は「あいつ」の後ろ姿を見守っていた。


     校舎の廊下を歩く二人の足音だけが…響いてる。


         そして「あいつ」の肩が・・すこし震(ふる)えてる。






  「あいつ」が教育実習生となり…


   実習を始めてすぐ・・


    実習を受け持ったクラスの 隣の音楽教室から


      ピアノの音がするのに気づくようになった。




    廊下ですれ違う一人の女性(ひと)…

    ピアノの音の・・女性(ひと)…音楽の教師だった。



             地元「近江の里」のひとだった。


     美しい瞳の 明るくさわやかなひとだ…




    「あいつ」は次第に…その人にこころを奪(うば)われていった…



    ふたこと、みこと・・ことばを交わすようになって

    おたがいが好意をもっていることを 知るようになる…




       「音楽教室…この教室だった」



       「あいつ」が「おれ」に不意に言った声が廊下に響いた。


       (いま、あいつはなにを想(おも)ってるんだろう…)







  やがて、あいつと、あのひとは、ぎこちない…でもかわいい

  お付き合いを始めた。



        こころときめく日々が続いた。



  温(あたた)かい家庭に育った・・温かいひとだった。




  

     1年が過ぎ、2年目を迎えるころから…

     ふたりの間に…微妙な隙間(すきま)ができはじめた…




  ある日・・「あいつ」は「あの人」に呼ばれた…

  ふたりは京都の鴨川(かもがわ)べりの、とあるカフェにいた・・・












       「◎◎さん…わたしには…

        わたしには、あなたの…わたしにたいする

        気持ちがわかりません…


            いま、一人の方から…プロポーズされています…



        いいんですか?   いいんですか??


        それでも…



            あなたは…いいんですか??」




      涙を浮かべて、そう言い伝えたあの人に、

     「あいつ」は何も言えなかった。



     じぶんを取り巻くしがらみを・・

     この…愛(いと)しい人と結ばれるための

     周囲の「反対」というハードルを越えられなかったのだ




           ふたりは、

           その日を境に… 別々の道を歩き始めた…





    あれから幾星霜(いくせいそう)が過ぎたのだろう…

    「あいつ」はいまもその「ひと」を想っている。




           「あいつ」は、いま自費出版の本を著(あらわ)した…

           「愛しいひと」…という題だった。


            3冊のうちの1冊が…いま手元にある。

            本の重さは「軽い」が・・「重い」本だ…



  ここまで読んでくださってありがとうございました☆


  「あいつ」のことを…

  「おとこのくせにメメシイやつだ!」って思われるでしょうか…?




       でも、人間は「やってしまったことの後悔」より


       「できなかったことへの後悔」のほうが強いということを


       「あいつ」を見ていて そう思うんです…




   「あいつ」は「できなかった後悔」に いまも…苦しんでいます。



       わたしは「あいつ」になにをしてあげられるんだろう?







  「あいつ」が自分自身で答えを出すまで

   あの日に越えられなかった

   『勇気のない自分というハードル』を

   越えることができるまで…




  あたらしい自分。。あたらしい日々を

  見つけることができるまで…



      「あ! …もしもし?電話  おれやけど…

          また、ついてきてくれへん??」


      「うん… いいよ…」





      「あいつ」からの電話がかかり続ける限り

      またハンドルを握って「近江の里」に行く いなか道です…







【HD】近江鉄道 黄昏の八日市線 Ohmi Railways in the Twilight (Nikon D5000)

Harry3River さんが 2009/08/23 にアップロード