おはようございます☆


   穏(おだ)やかに晴れ渡った京都です(^_^)/  

   暑くなりそうな、そんな感じです☆


   ガリガリ君のお世話に(笑)










     いまから3年前のことですが…


     近江の里(滋賀県)に行ってきました。

     幼なじみの「あいつ」とです…


   きょうは、その時の記事を書いてみたいと思います。

   少し、長いですがいいですか?

   お時間のある時は、読んでくださればうれしいです(笑)







  「もしもし?  俺(おれ)やけど…

     また、ついてきてくれへん??」(「あいつ」)




  「あっ…うん… わかった!!」(「おれ」)







        この会話は何年来・・続いている。


        電話で 日を決めた…


        その日が来て 朝の9時ごろ二人は京都を出発した。




   国道1号線を、滋賀県に行くドライブ中…

   アホなこと言って

     ゲラゲラ笑って・・・楽しい車中だった♪




  でも、京都と近江の境(さかい)を過ぎた辺(あた)りから

  次第(しだい)に・・無口になるあいつ…

  おれも、話しかけるのをやめた。。

  毎回そうなのだ…




  やがてクルマは…

  近江鉄道「日野」駅の駐車場に着いた。



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    「◎◎駅まで…ふたりです…」

    小さく時代を感じさせる切符売り場…

    
    この切符売り場は どれだけの人々の喜怒哀楽(きどあいらく)を

    見つめてきたのだろう…



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     電車を待つ間

     やはり ひとこともしゃべらない二人…

     あいつは 物思いにふけっている







  木製のベンチに座っているひとりの女学生が

  本をめくる音だけが …




      郷愁(きょうしゅう)を誘うひなびた駅舎(えきしゃ)の

      待合室に響いてる…




  ふと、目を駅の向こう側に開かれた、どこまでも続く田園に向けると、

  そこは、一面のレンゲ畑だった…


  「おい、レンゲ畑が広がってるで! おれ、レンゲ畑好きやねん」(おれ)

  
  「・・・・・うん」(あいつ)







  やがて電車が着いて

  車中の人となる「あいつ」と「おれ」…


  電車は、日野駅を出発した。




      車窓(しゃそう)に広がる近江平野を 眺(なが)めている。



    「ゴトン…ゴトン…」という、レールの繋(つ)ぎ目の音が

    穏(おだ)やかに体に響いてる…



  「あいつ」の横顔を見てみた…


   やはり…電車の振動に身をゆだねて

   後方へ流れる景色を無言で見ている・・・



   話しかけるのを やめた…




  電車が目的地の駅に着いたのは…お昼ころだった。

  「腹(はら)へったなぁ! なんか食ぉっかぁ!!」

  明るく、なにげなく話しかけたおれ。




  コンビニで…食料を仕入れてベンチに座った。

 「あいつ」と「おれ」は黙々と食べてた…




      目的地の◎◎中学校に着いたのは

      空にすこし雲が出だしたころだった







    「あいつ」は以前…この中学校に

     教育実習で来たことがあった。


     そのことが…

     この話の内容のルーツ…なのだ。






     許可を得て校内に入った。


        「あいつ」は 感慨(かんがい)深げな様子。



    「おれ」は「あいつ」の後ろ姿を見守っていた。


     校舎の廊下を歩く二人の足音だけが…響いてる。


         そして「あいつ」の肩が・・すこし震えてる。





  「あいつ」が実習生となり…


   実習を始めてすぐ・・


    実習を受け持ったクラスの 隣の音楽教室から


      ピアノの音がするのに気づくようになった。




    廊下ですれ違う一人の女性(ひと)…

    ピアノの音の女性(ひと)…音楽の教師だった。



             地元「近江の里」のひとだった。


     美しい瞳の 明るくさわやかなひとだ…




    「あいつ」は次第に…その人にこころを奪われていった…



    二言三言・・ことばを交わすようになって

    一か月がたったころ

    おたがいが好意をもっていることを 知るようになる…




       「音楽教室…この教室だった」



       「あいつ」が「おれ」に不意に言った声が廊下に響いた。


  (いま、あいつはなにを想ってるんだろう…)



  やがてふたりは、ぎこちない…でもかわいい

  お付き合いを始めた。



        こころときめく日々が続いた。



  温(あたた)かい家庭に育った・・温かいひとだった。




     やがて1年が過ぎ、2年目を迎えるころから…

     ふたりの間に…微妙な隙間(すきま)ができはじめた…




  ある日・・「あいつ」は「あの人」に呼ばれた…

  ふたりは京都の鴨川(かもがわ)べりのとあるカフェにいた・・・


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       「◎◎さん…わたしには…

        わたしには…あなたの…

        わたしにたいする気持ちがわかりません…


            いま、一人の方から…プロポーズされています…



        いいんですか? いいんですか??

        それでも…



            あなたは…いいんですか??」


     そのひとの うつくしい瞳から涙がこぼれた…




     「あいつ」は何も言えなかった。



     じぶんを取り巻く しがらみを・・

     この愛しい人と結ばれるための

     周囲の「反対」というハードルを越えられなかったのだ




           ふたりは

           その日を境に… 別々の道を歩き始めた…





    あれから幾星霜(いくせいそう)が過ぎたのだろう…

    「あいつ」はいまもその「ひと」を想っている。




           「あいつ」は、いま自費出版の本を著(あらわ)した…

           「愛しいひと」…という題だった。


            3冊のうちの1冊が…いま手元にある。

            本の重さは「軽い」が・・読むと「重い」本だ…



  「あいつ」のことを…

  「おとこのくせにメメシイやつだ!」って思われるでしょうか…?




       でも、人間は「やってしまったことの後悔」より


       「できなかったことへの後悔」のほうが強いということを


       「あいつ」を見ていて 思うんです…




   「あいつ」は「できなかった後悔」に いまも苦しんでいます。



       「おれ」は「あいつ」になにをしてあげられるんだろう?



  「あいつ」が自分自身で答えを出すまで

   あの日に越えられなかった

   「勇気のない自分」というハードルを

   越えることができるまで…




  あたらしい自分 あたらしい日々を

  見つけることができるまで…






      「あ! …もしもし?  おれやけど…

          また、ついてきてくれへん??」


      「うん… いいよ…」


      「あいつ」からの電話がかかり続ける限り

      またハンドルを握って「近江の里」に行く いなか道です…




   長い記事を読んでくださり、ありがとうございました。


  今年は、電話がまだかかってきません(笑)


  あいつ、どうしてるのかな…

  連絡してみます♪






【HD】近江鉄道 黄昏の八日市線 Ohmi Railways in the Twilight (Nikon D5000)

Harry3River さんが公開しました。( 2009/08/23)




今日は木曜日☆


あしたは、大好きな花金です(笑)




ほな(笑)…




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