ベースを買ってそれから。 | アバラバックスげんたのブログ

ベースを買ってそれから。

ということで無事めでたくベースをゲットいたしました。


それからは毎日家にダッシュで帰って友達にダビングしてもらったボウイのビデオを観ながら一心不乱にかきむしってました。

あ、余談ですが我が家にビデオなんつー洒落たものなんぞありませんでしたので、それもまたチャチャッと左官屋さんで買いました。
すでにVHSが勝っていたのでベータと迷う必要はありませんでした。


もうずっと観てました。親父に「またコレ見てるんか」と呆れ顔で言われ、「うっさい!父ちゃんこそ飽きもせず毎日お酒のみやがって!」なんてクダリがありながらずっと観てました。





ほんでね、ちょっとベース弾くの飽きてきました。



なぜならずっと開放弦をジャカジャカしてただけだったからです。どこを押さえたらどうなる、とか全然知りませんでした。


これはマズいな。このままでは必死こいて買ったベースに飽きてしまう。どうにかならんもんかな。


そう思いました。




そして私はちっちゃい頃周りの大人から「神童」と呼ばれるくらい頭のいい子だったので、解決策を思いつきました。


そうだ、ベースの勉強をしよう、と。



早速梅田のナカイ楽器に行きました。

店員さんに
「あの、ベースの勉強をしたいのでそんな本をください」
と言いました。

そしたら
「お!勉強するんか。そしたらまずバンドのコピーからがいいんちゃうかな」
と言ってバンドのスコアを選んでくれました。






なぜだかバービーボーイズでした。





でも私はそもそもその時ボウイしか知らなかったので、たぶん音楽の先生達が集まったバンドだと思い、買って帰りました。



家に帰って開けてみましたがチンプンカンプンです。
タブ譜の読み方を知らないのです。


今思えばあの店員さん、単にバービーボーイズのファンやったんちゃうかな?、と思います。




せっかく買ったんやからもったいない、どうにかして覚えたる!ということで友達にあたってもらい、友達の友達の兄ちゃんがバンドやってるらしいという情報を得ました。
そして菓子折りを持っておじゃましに行きました。


「人様のとこにうかがう時は菓子折りぐらい持っていけ」と親父にシバかれた事があるので、そういうとこはちゃんとしてました。さすが神童ですね。




「おうお前か、まあ入れや」

情報ソースがヤンキー関係ばっかだったので、お兄ちゃんももちろんヤンキーです。


「すいませんッス、失礼しまッス」




入ってドン引きました。ああ帰りたい、と思いました。



壁一面に貼ってるポスターなんですが、みんなコワい化粧をしてるのです。
クチから血を流してる人とかもいます。


キッスのポスターだったんですけども。
ものすごいショックで夢にも出てきたのを憶えてます。



「おぅええか、タブ譜っちゅうのはな、ここ4本線引いてあるやろ?ほんでなここに数字書いてあるやろ。そやからここで4弦の5フレット押さえたらええっちゅうこっちゃ」

フレット?って思いましたがコワいので一刻も早く帰りたくて
「ありがとうございまッス、失礼しまっす!」


と帰ってきました。


早速やってみます。二小節ほど暗記して弾いてみました。
でも何弾いてんだか自分でも全然分からない。


そりゃそうです、その曲聴いたことないからフレーズとかリズムとかが全然分からんのです。



こりゃマズいな、と思いました。ベースおもんなくなるぞ、と。



そしてバービーボーイズを知ってる人間を探していったのです。