『リベンジ・ファイト』映画鑑賞。ボクシング。冒頭、二人の男がリング上で死に物狂いで戦っている。若い男とロートルの中年男。二人はそれぞれ事情があり、しばらくリングを去っていた。しかし、再びリングに上がることになった。才能あふれた若いボクサーと60戦以上のキャリアがあり一度もダウンしたことがないタフな中年ボクサー。ふたりはなぜリングに戻らざるを得なかったのか。リング上の今のファイトシーンと過去の二人の人生が交互に描かれ、それぞれ負けられない理由があってリングに上がっていることが徐々にわかる構成になっている。ボクシング映画は派手な映画が多いが、この映画はむやみに派手になることも無駄に感傷に陥ることもなく、ある意味地味だが、ふたりとその周りを取り巻く人たちの思いをうまく映像化することに成功している。測れない苦しみを背負って生きる二人の姿を描く秀作。お薦め。
