『ファンキーランド』映画鑑賞

『ファンキーランド』映画鑑賞。主人公はピアノの才能豊かな青年。将来を嘱望されている。今日は大事なコンクールがある日だ。優勝すれば一流の音楽大学に入学できる。主人公は薬物依存の母親と幼い妹の3人で暮らしている。妹はそんな家庭環境のためか、ある日を境に自らの口では全くしゃべらなくなり、腕にはめた人形を通してでしか他者とのコミュニケーションをはかれなくなってしまっている。大学に入れば年に1回も帰ってこられないかもしれない。薬物依存の母と妹の二人ではまともな生活が送れるはずはない。そう考えた主人公は無理やりにでも母親を薬物依存症治療のリハビリセンターに入所させようとしたが、センターから「ある条件」を満たしていないという理由で入所を拒否された。何としてでも今日中に入所させ、今日のコンクールに出場しなければならない主人公は、裏の世界に足を踏み入れ、その「条件」を満たすため奔走するが、次から次へと思いもかけない事態に巻き込まれていくことになる。はたして、結末や如何に。母親と妹を愛する主人公の思いが全編に溢れている、とてもいい作品。『ゾンビランド』の監督と同じ監督だが、ハチャメチャな展開ながらも観終わった後、爽やかなそしてどこか心温まる終盤はこの監督の持ち味と言ってよい。お薦め！

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