『ロスト・メモリー』映画鑑賞

『ロスト・メモリー』映画鑑賞。冬。島。冒頭、二人の少女が洞窟に入る。一人は血まみれになって出てくる。場面は変わり、25年後。二人は病院で再会することとなる。一人は医師、もう一人は睡眠薬を過量服薬し救急搬送された患者として。二人は旧交を温め、再び島に行くことになった。25年前、この島で忌まわしい出来事があったが、医師のほうはその時の記憶が完全に欠落していた。25年前に何があったのか。現在の映像とフラッシュバックする過去が入り乱れながら、事実が少しずつ明らかになっていくのだが。中盤で真相が一見明らかになったかのようになるが、その後意外な展開が続き、事態はさらに混迷の度を深めていく。後半、かなり複雑な展開となるので置いて行かれないように注意。謎めいたストーリー、大胆なミスリード、見事な伏線の回収振り、壮絶な終盤、救いの無い結末。やや陰鬱な映画だが、脚本の巧さと構成の妙に実に感心した。ややホラー風味だが、非常によくできたミステリーである。今年観た映画の中でベスト級の評価を与えたい。お薦め。

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