『骨の袋』映画鑑賞。男は作家である。妻がおり、子供はいない。このところ新作が書けずにいるが、エージェントからは新作を早く書くようせっつかれている。そんなさなか、妻が交通事故で亡くなってしまう。死後、妻が妊娠していたことを知るが、男は知らなかった。妻は知っていたようだが、なぜか男には知らせていなかった。悲嘆に暮れ、同時に新作を書き上げるために男は湖畔の別荘に向かう。男が知らない間に、妻は何度も男の兄と共にこの別荘のある町に来ていたようだ。男に黙って、なぜ何度も妻はこの別荘に来ていたのか。そして別荘にいる間に何度も少女が溺死させられているイメージが男の頭の中によぎる。一体これは何なのか。次々と現れる怪しげな人物と超常現象。過去にこの町と湖に起こったある出来事をめぐる重厚なサスペンス。スティーヴン・キングの原作だがホラー色はそれほど強くない。164分とちょっと長いのは、アメリカでは2編に分かれたテレビシリーズのため。前半やや冗長と思えなくもないが、うまく伏線が散りばめられており、終盤のクライマックスに繋がっている。後味は決して悪くない。
キングのファンにならお薦め。