『大人のための残酷童話  妖精写真』映画鑑賞 | うさぎくんのお薦め映画ブログ

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『大人のための残酷童話  妖精写真』映画鑑賞。写真家の主人公は新婚旅行中に妻を事故で亡くした。妻を悼む間も無く、戦争に行き、そしてその後はロンドンで写真館を営み生計を立てている。そんなある日、妙齢の婦人が一枚の写真を持って主人公の写真館を訪れる。妖精が写っていると主張する婦人だが、主人公はトリックか合成写真に違いないと一笑に付す。しかし、主人公は仔細にその写真を調べた結果、トリックや合成の類の跡は見られず、これは本当に妖精が写った写真に間違いないと確信するに至る。この写真に写った妖精に関心を持った主人公は婦人のいる村を訪ねるが、その村で夢とも現実ともつかぬ非日常的な体験をすることになる。対象喪失、妖精、日常的世界と非日常的世界の曖昧な境界、妄想と現実、現世と来世、肉体と魂などいくつかのテーマを扱っており、サスペンスともホラーともファンタジーともつかぬ、やや異色だが見応えのある映画である。お薦め。

この映画は、かのコナン・ドイルも妖精の存在を信じることになったコティングリー妖精写真事件を元にした作品である。