夫の母は、喪に服していた期間は
黒い服しか着なかった。
お仏壇に供える花も、一年間は白い花。
私は、夫がいなくなってから
身につける服の色は、
オリーブグリーン
オリーブ
カーキ
モスグリーン
水曜日の昼間、病院から電話がかかってきて、その日の夜から病院に泊まり込んで夫に付き添った。
会社を早退して、一旦家に帰ってとりあえずの着替えを2枚くらい持って病院に向かった。
週末に、一度家に帰って着替えを持ってくればいいかなと、その時は考えていたから。
ところが、日に日に夫の容態が悪くなり、
着替えどころではなくなった。
寝る時に着るものが１枚しかなかった
ので、病院近くのスーパーでTシャツを2枚買った。
その時、選んだのが
オリーブグリーンのTシャツだった。
そのTシャツに着替えたら、夫が直ぐに気が付いて「いいの着てるじゃん」と笑って褒めてくれた。
オリーブやカーキ色は、夫の好きな色。
夫の洋服もこの色が多い。
夫が褒めてくれた
オリーブグリーンのTシャツ。
そのことが脳裏に焼きついていて、
あれから何時もオリーブ系の服を着ている。
仕事に行く時は、オリーブ系のステンカラーコートやジャケット、カーディガン。
休みの日には、オリーブ系のフリースやトレーナー、Tシャツ。
家の中ではオリーブ系のルームウェア。
夫のクローゼットには、私でも着られそうなオリーブ系のフリースやダウンジャケット等がある。
これ、私が着てもいいでしょ？