皆さまこんにちはドキドキautrose930ですピンク薔薇

お読みいただいてありがとうございますラブラブ

 

「月の恋人 歩歩驚心 麗」二次小説です

 

まずはイ・ジュンギさんキラキラ

AAA二つ受賞大変おめでとうございます

ブログで色々見せていただきましたビックリマーク

 

落ち着いた大人のコメントでしたね

英語もとっても上手です照れ

ワールドワイドな方なのだと改めて認識

 

 

それではお話の続きです

ワン・ソがソギョンに旅立った後の

ヘ・スを描いているところです

 

史実の脚色すごーくあります注意

そしてドラマに戻るときは

どうぞリセットしていただきますようにベル

 

 

 

 

一年前の今頃は…

ヘジョン2年の燃灯会(ヨンドンフェ)

 

ヘ・スは茶美園のしきたりにも慣れてきて、餅菓子、揚げ菓子、ファジョンなど、本当にたくさんの菓子を作ったものだ。

 

米粉と砂糖が底をつきそうになり、都大路の大店に買い付けに行ったら、あの騒ぎに巻き込まれた。困窮した後百済(フベクチェ)の民が強奪をはたらき、スは一味にさらわれてしまったのである。

 

その頃、友人以上恋人未満であったワン・ソが、兵を引き連れ、華蔵山(ファジャンサン)に捕らわれたスを救出にやって来た。その帰りに、二人は店じまいに近いヨンドンフェの街中をぶらついた。

 

そのとき

ソに無理やり髪にさされた(かんざし)

ここまでautrose930の創作です

ドラマ本編にはありません

 

 

白い清楚な牡丹の花を、青い小さな蝶と朱い実が取り囲む。

スは、茶美園の自室の小さな化粧台の引き出しから、その簪を取り出し、しばらくの間じっと眺めていた。

 

 

 

他にワン・ソが残して行ったもの…

 

スは、今度は文机に座りなおし、引き出しを開けて大判の封筒を取り出した。

その中に大切に仕舞い込まれた、終南別業のわずか二行の書状。

 

ペガ様に、盛唐の詩人、王維が書いた詩文の一部であると教えてもらった。

 

当の本人は、スに何の説明もしてくれなかった。

 

今、私にできるのは、何回も、何回も、この文字を上からなぞるだけ。

ここ高麗に来てからは、書は全くダメだったけれど、これだけ同じ文字を繰り返し書いていると、さすがに筆の運びは上手になった。

 

学問所から千字文を手に入れて練習している…

もし、皇子様から書状が来たら、綺麗な文字で返事を書くことができるように。

 

 

 

ワン・ソが残して行ったもの…

あとは、恋焦がれるこの思い

 

皇子様は、彼の地でどのように暮らしてらっしゃるのだろう。

 

 

 

「スお嬢様、いえ、ヘ尚宮様、お菓子の支度も出来ましたので、そろそろ教房に出発いたしましょう。」

チェリョンが扉を小さく開け、静寂の中でとっぷり物思いにふけるスに声を掛けた。

 

「ああ。そうだったわね、参りましょう。」

数日前の約束通り、ウヒは、商人たちの来訪に合わせて、茶美園のヘ・スに使いをよこしていた。

 

 

 

 

『驚いた。本当に異国の商人だわ…この時代、そんな遠くから韓半島にやって来ていたのね。』

 

教房の広間の低い肘掛椅子には、最高尚宮が、いつものように背筋をまっすぐにして腰かけていた。

 

隣のペガを挟んだ横には、ごま塩の顎髭をたっぷりと蓄えた、年配の異国の商人の姿があった。

 

彼は、茶色の目に愛想の良い笑みを浮かべ、スに向けて丁寧に頭を下げた。頭に巻いたターバンには、瑠璃色の宝石が留められており、一目で裕福な階級の者であることが分かる。

 

商人の背後には線の細い若者がおり、こちらは17、8歳くらいだろうか、さすがに髭は未だ生やしていない。

 

「おお、スや、やっと参ったな。」

商人と話し込んでいたペガが、待ちかねた表情でスに声を掛けた。

 

「こちらは、波斯(はし)国(ペルシア)の商人、ザイダーン・アール=サーニーだ。そなたの誕生日に送ったバラの香油も、ザイダーンが持ち込んだ品なのだぞ。」

ペガは、ヘ・スとペルシアの豪商を引き合わせた。

 

「私たちは、ペルシアのバグダードから来ています。」

年配の商人の口から、たどたどしいが、はっきりとこの国の言葉が流れてきた。

「おしゃべりがとても上手ですね。」

スは感嘆した後、ウヒと微笑みを交わしつつ彼女の隣に腰を下ろした。

 

「ありがとうございます。私たちはスィーンのカイフォンに商館を置き、コリョのケギョンと行き来しています。こちらは、我が息子、カミールと申します。」

 

息子は痩身のせいか、ずんぐりした父親には似ておらず、鼻筋も細く、目の色は母譲りであろうか、澄んだ緑色をしていた。まだ大人になり切っていない彼は、恥ずかしそうに無言のまま小さく頭を下げた。

 

この商人の親子は、母国の大きな積み荷をスィーン(中国)の都カイフォンの商館に集約し、時々、西海を渡ってはコリョとの交易を行っているのである。

 

 

 

「レイディ・ウヒとレイディ・スゥのお話は、ペガ皇子から、ようく、うかがっておりますよ。さあさあ、皆さま、お待ちかねでしょう。ペルシアの華麗な衣装をお見せいたしましょう。」

ザイダーンは、息子のカミールに、麻布の大きな包みを持ってこさせ、広間の真ん中で荷解きをさせた。

 

最高尚宮とウヒの後ろに控えていた若い妓生たちが、ちょっとしたざわめきと共に、身を前に乗り出してきた。ちょうどよい頃合いと見たのか、ペガは静かに広間を出て行った。

 

「これは、ご婦人の外出着です。お顔が見えぬよう、ごく薄い金茶のベールを合わせます。」

ザイダーンは、丈長で筒袖、頭まですっぽりと包み込む黄色の衣装を広げてみせた。

 

妓生たちはぐるりと商人を取り囲んで、口々に品定めを始めた。

「まあ、肌をほとんど隠してしまうのですね。」

 

「私どもの国の習わしでございましてね。ところが、こちらは如何です?あなたたちのような舞の名手が纏う、ダンスの衣装ですよ。ダンスとは舞のことです。」

「ダンス?…これはパジ(ズボン)のようね。商人さん、この小さな衣は何?」

「ほっほっほ。それは、とりわけ小さい上衣なのですよ。」

「まあ、外出着は身を包み隠してしまうのに、舞の衣装は何て開放的なのでしょう。腕とお腹が…」

若い妓生の一人は、恥ずかしそうに顔を覆った。

 

「国が違うと、身に纏うものは、色も形も随分と異なるもの。しかし、美しいものだ、数々の貴石が散りばめられていて…」

「最高尚宮さま、舞の衣装として、どれかお求めになるのですか?」

ウヒは、差しさわりの無いゆったりとした衣装を手にしつつ、椅子に腰かけたままの最高尚宮を返り見て尋ねた。

 

「いいや、ウヒ、私たちの舞の衣装になるものはない。しかし、舞うとき手に持つ長布として、薄絹を幾丹か購入することにしましょう。」

「ありがとうございます、サングンサマ。」

ザイダーンは、やや大げさに両手を広げてからお辞儀をした。

 

 

 

「綺麗な色のドレ…いえ、衣装だこと。」

スは、妓生たちが歓声を上げている横で、1枚取り残されている衣装を取り上げた。

 

飾りの少ない翡翠(ひすい)色の衣装であり、単純な作りでありながら、チマ(スカート)は生地をふんだんに使っており、絹地の質の良さが際立っていた。

 

青磁を思わせるその色は、ワン・ソが茶美園を訪れたとき使用していた茶碗の色を思い起こさせた。

 

「これはこれは、レイディ・スゥはお目が高い。そちらのドレスは、バグダードの王朝の貴婦人たちに献上しているのと同じ織物を使っています。」

 

「あなたには、こちらのほうが、にあうとおもいます。」

それまで沈黙を保って、父親の後ろに控えていたカミールが、別の衣装を持ってきて、スに向けて広げてみせた。

 

同じく翡翠色の衣装、お腹と腕はむき出しになっていないものの、肩が露出しているやや遊びのある衣装であった。

 

「シェヘラザードが、シャハリヤール王に千夜一夜の話をしたとき、このような衣装を着ていたと…むかし、母が話しておりました。」

「妻が…息子の亡くなった母親が、昔、寝かしつけのとき息子に話したのでしょう。」

 

 

 

「シェヘラザードって?シャハリヤール王って?」

若い妓生の一人が無造作に商人に問うた。

 

「アルフ・ライラ・ワ・ライラ…千夜一夜物語という、ペルシアの寓話集がありましてね。その始まりの始まりの二人のことです。」

 

 

 

 

昔々、ササン朝にシャハリヤールという王がいた。

妻の不貞で女性不信となった王は、やがて、女性を殺めるようになった。

 

大臣の娘シェヘラザードが、名乗り出て王の妻となり、毎夜面白い物語を話して聞かせ、王の悪行を止めようとした。

 

彼女が「この続きはまた明日に…」と繰り返すうちに、気が付くと、王の悪行は消え去っていた。

 

千夜一夜を過ぎたとき、二人の間には三人の子どもが生まれていた…

 

 

 

「という、お話です。シェヘラザードの語った話が、その寓話集というわけですな。」

 

「まあ、何て、夢と艶のあるお話なんでしょう。」

ザイダーンの見事な語り口に、妓生たちは皆、互いに、うっとりとした表情で手を取り合っていた。

 

「さあ、あなたたち、十分、目と心の保養ができたでしょうから、そろそろ部屋に戻りなさい。明日からまた、舞の稽古に精進するように。」

最高尚宮の言葉に、教房の踊り手たちは素直に従い、三々五々、自室に引き上げていった。

 

 

 

「あなたが見つけてくれた衣装も素敵ね。綺麗なものを見せてくれてありがとう…カミールさん。」

スがにっこり笑いかけると、商人の息子は、初めてはにかんだ笑みを見せた。

「この色がお好きなのですか、レイディ・スゥ?」

「ええ、そうなのかもしれないわ。」

 

 

ワン・ソがソギョンに旅立ってから、ふさぎ込んでいたスであったが、美しい衣装や、ソを思い起させる色に出会い、妓生たちと同じく少々華やいだ気持ちになった。

 

あり得ないことだけれど、こんなドレスを着て皇子様を待ち受けることがあるとしたら…どんなに素敵なことだろう。

 

千夜一夜の衣⑧に続く

 

 

 

 

 

気がかりなことが多い毎日ですね

そして、今年はあっという間に

年末が来たように思われます

本当に冬の時代だなーって

思っちゃいます

 

 

お話の方は勝手気ままに書いてしまって

いったいどうなることでしょうかドレス

 

ワン・ソとヘ・スの時代には

多分まだペルシア人はやって来ていません

 

1024年、1025年、1040年の3回

アラビア商人が高麗王朝を訪れたとの由

『高麗史』に記されているそうです

 

 

皆様どうぞお元気でネおねがい

変な時間にアップしてごめんなさい

温かくしてお過ごしくださいニコニコ

 

 

 

 

 

 ランキングに参加しています

↓こちらもドキドキよろしくお願いします音譜

 

にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
にほんブログ村

 

 

 

 

 

PVアクセスランキング にほんブログ村