内容(「BOOK」データベースより)プーシキン晩年の散文小説の最高峰。実直な大尉、その娘で、表面は控え目ながら内に烈々たる献身愛と揺るがぬ聡明さを秘めた少女マリヤ、素朴で愛すべき老忠僕―。おおらかな古典的風格をそなえたこの作品は、プガチョーフの叛乱に取材した歴史小説的側面と二つの家族の生活記録的な側面の渾然たる融合体を形づくっている。

 いやあ、実に古い。
 何せ、書かれたのが1836年。軽く160年前ですから。応仁の乱から戦国が終わるまでが大体そんなくらいですかね。

 さて。内容としては実にわかりやすい。若い貴族と、彼に付きっきりの爺や、そして救われる姫(?)という風に見ると、話の作り自体はおとぎ話にでもありそうです。
 とりたててどんでん返しがあるわけでもないです。ただし、おまけとして付いてくる最終章は、読んでいてスカッとします。

 この話に出てくる反乱軍の頭目、プガーチョフは、口がうまくて自信家であるような書かれ方をしています。
 ただし、自身も潮目が変われば味方はすぐに自分を差し出すであろう事を予見しています。ただし、反乱としてふくれあがってしまった物を、彼自身も収束させられないとも言わせています。

 成り行きに任せていたら、意外に大きくなっていったというような。だからこそ、身近で憎めないように描かれているわけですが。

 実在していた歴史上の英雄というものは、案外とこういう物なのかもしれません。

大尉の娘 (岩波文庫) 大尉の娘 (岩波文庫)
(2006/03)
プーシキン

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