映画化もした、あさのあつこの作品。いまさら読むのかという感じですが。

 実に面白い。
 天才肌の小学生投手、巧の球は本物で、でも巧自身は非常に未成熟。野球とは技術でするもので、人間関係を考えたこともない。

 普通のスポ根ものなら、なにかの目標を達成することで同時に別の何かを得る、というような書き方がスタンダードだ。でも、特に外面的な目的を巧が得たわけではない。
 バッテリーという形で相棒を得た巧が、球を投げ込むことで周りの人と会話を始める。
 巧が弱さを見せることと、頂点以外を目指す野球の存在を受け入れる。そんな風に少しずつ周りを知り始めた巧を見て、なにか自分もうれしくなれる。そんな少し暖かい作品です。

 私は中古で本を買ったので、その当時出ていた最新の続編としてはバッテリー?しかなかった。
 今調べると、結構巻数も出ている模様。探してみるか。

内容(「BOOK」データベースより)
「そうだ、本気になれよ。本気で向かってこい。―関係ないこと全部捨てて、おれの球だけを見ろよ」中学入学を目前に控えた春休み、岡山県境の地方都市、新田に引っ越してきた原田巧。天才ピッチャーとしての才能に絶大な自信を持ち、それゆえ時に冷酷なまでに他者を切り捨てる巧の前に、同級生の永倉豪が現れ、彼とバッテリーを組むことを熱望する。巧に対し、豪はミットを構え本気の野球を申し出るが―。『これは本当に児童書なのか!?』ジャンルを越え、大人も子どもも夢中にさせたあの話題作が、ついに待望の文庫化。
バッテリー (角川文庫) バッテリー (角川文庫)
(2003/12)
あさの あつこ

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