19世紀後半、ロシア帝国。
 裏切り者のオガリョフ少佐が手引きし、タタール人がシベリアに侵入した。
 これを迎え撃ったのがミハイル=ストロゴフ大尉。
 功を称えられて勲章を受け取ったのだが、その間に身重の妻をオガリョフに殺される。

 自棄になって身を崩したミハイル。
 だが、タタール人に支配された地域に孤立した、皇太子を助けるための密使に任命させられる。
 一方、父をオガリョフにとらえられた伯爵令嬢ナージャは、密使の情報を交換条件に父を助けようとする。

 気丈なナージャと、卑劣なオガリョフのやりとりは面白い。
 冒頭部分でオガリョフの性格と、ミハイルの覚悟の深さがうかがえ、物語に入って行きやすい。

 ストーリーはそんなにひねってるわけではないので、それほど感心する部分はないが分かりやすい。
 そんなに大人数での戦闘はないが、タタール騎兵の凶悪さはうまく表現されているので、アクション作品として見る分には良いかなと思います。

 でも、じっくり見たら気になるところはあって。

 登場人物にいろんな目的があるのは分かる。でも、その優先順位はどうなってるのか、と言ところ。

 ミハイルの目的は
1.皇太子を助けること
2.妻を殺された復讐をすること
 皇太子に会ったミハイルは、オガリョフを逮捕するために皇太子と別れてオガリョフに捕まる。
 この場合、復讐は放っておいて皇太子を護って逃げるんでは……?

 もちろん、ミハイル本人にとっては皇太子を助けるよりも重要かもしれない。でも、あからさまに選択させるのはどうかなという気がする。

 オガリョフが裏切った原因にしても、包囲されたオガリョフをミハイルが見捨てたせいらしい。
 あれには理由が……と言われても。

 また、いろんな状況がミハイルに襲いかかる割りには、不幸な目に遭っているのが周囲の人間ばかりのようにも見える。オガリョフも含めて。

 特に、あのつぶされた目のことは(苦笑
 
 amazonに一件だけあったレビューに、若干だまされた感じがある。
 ロシアを舞台にした映画を探し、ジュールベルヌが原作だから、元はそんなに悪くないはず、なんだけどねぇ。
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(2005/05/04)
パオロ・セガンティリア・ボスコ

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2000年 イタリア
内容(「キネマ旬報社」データベースより)
SF冒険小説の始祖、ジュール・ヴェルヌの原作「皇帝の密使」を映像化したアクションアドベンチャー。シベリアの反乱に揺れる19世紀の帝政ロシア。帝国の英雄、ミハイル・ストロゴフ大尉は反乱軍の手に落ちた皇太子を救出するため単身シベリアへと向かう。