元横綱大鵬の納谷幸喜さんの遺体は１９日午後６時５０分すぎ、大鵬部屋の流れをくむ東京都江東区の大嶽部屋に到着した。部屋では大嶽親方（元十両大竜）や北の湖理事長（元横綱）、所属力士らが出迎え、一様に神妙な表情の中、合掌して棺を運び込んだ。無言の帰宅となり、女性からは「お帰りなさい」とすすり泣く声も聞こえた。
遺体と対面した北の湖理事長は、「安心した顔をされていた。ゆっくり休んでいただければと思う」と絞り出すように話すと、「ご指導いただいたこともあり、偉大な方を亡くして残念。相撲界にとっても大きな損失だと思う」と悔しさもにじませた。
部屋の前には、訃報が飛び込んだ直後から報通り道陣が集まり始め、交通整理の警察官も出動するなど周囲は一時騒然となった。
午後５時半ごろには、元大嶽親方（元関脇貴闘力）が報通り道陣の問いかけに応えることなく部屋に入り、その後には間垣親方（元横綱２代目若乃花）ら多数の弔問客が訪れた。俳優の北大路欣也さんらから弔花も数多数届き、関係者が運び込んでいた。
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無言の帰宅を大嶽親方らが出迎え 大鵬死去
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