先日、人生で初めてコンタクトレンズを付けた。

正直に言うと、ずっと避けてきた。

目に物を入れるという行為が、どう考えても怖かったからだ。


それでも、メガネが曇るのが面倒だったり、寝落ちした時に顔に食い込んだりして、「そろそろかな」と思う瞬間が増えてきた。

覚悟を決めて、コンタクトレンズデビュー。


——が、初日は地獄だった。


指に乗せるだけで落ちる。

目に近づけた瞬間、反射でまぶたが閉じる。

「今入った?」「いや入ってない?」を何度も繰り返し、鏡の前から動けなくなった。

両目を付け終わるまで、気づけば30分経っていた。


正直、「これ毎日やるの無理じゃないか」と思った。


でも不思議なもので、数日経つと少しずつ慣れてくる。

今では、5分くらいあれば両目とも付けられるようになった。

特別なコツを覚えたわけじゃない。

ただ、目も気持ちも「そういうものだ」と受け入れただけだ。


できなかったことが、いつの間にか普通になる。

30分かかっていたことが、5分で終わるようになる。

コンタクトレンズは視界をクリアにしてくれたけど、それ以上に「慣れってすごいな」という感覚を残していった。


新しいことを始めるのは、だいたい面倒で、怖くて、うまくいかない。

でも、続けていれば案外なんとかなる。

今回のコンタクトレンズデビューは、そんな当たり前のことを、改めて思い出させてくれた。