S★E★I★K★E★N K★O★U★T★A★I! | 国産車に、愛の手を

S★E★I★K★E★N K★O★U★T★A★I!

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澪「やった~!民主党政権の誕生だ~!」

唯「どうしたの澪ちゃん、ご機嫌だね」

澪「ああ、ついに民主党が与党になるからな!」

唯「ふうん。そしたらどうなるの?」

澪「ああ、何といっても外国人に参政権が与えられるのが一番だな」

唯「ガイコクジンニサンセーケン?」

澪「日本にはたくさんの朝鮮の人々が住んでるんだ。
  その人達は日本で働いて日本で生きてるのに、
  参政権が与えられていないんだ。これはおかしなことだろ?」

唯「うん、そうだね」

澪「だからさ、民主党はそういう人たちにも参政権を与えようとしてるんだ」

唯「へー、すごいね、民主党って!」

澪「ああ。やっぱり、朝鮮とは隣同士だしな、仲良くしないといけないんだ」

唯「うんうん、私もそう思うよ」

澪「それに、日本にいる朝鮮の人々への援助も増えるしな」

唯「えんじょ?」

澪「うん、日本にいる朝鮮の人々は、日本人から差別を受け続けてきたんだ……
  そのせいでつらい生活を送ってきた……だからたくさんの援助が必要なんだ」

唯「そうなんだ、かわいそうだねえ……ううぅ」

澪「ああ、日本にいる朝鮮の人々は、自民党政権のせいで酷い目にあってきた」

唯「でも……これからは、民主党のおかげで大丈夫なんだよね」

澪「うん、もう大丈夫だ!日本に朝鮮の人々がいっぱいやってくるようになるしな、
  唯も町で朝鮮の人を見かけたら歓迎してあげてくれ!」

唯「わかったよ、澪ちゃん!」



唯「という会話を澪ちゃんと交わしたのが1年前のことでした」



律「私のお父さん、仕事クビになっちゃってさぁ……」

梓「うちもですよ……もう不景気ってレベルじゃないですよ……
  それに、ただでさえ少ない収入も……税金でガッポリ持ってかれますし」

唯「うちも……このままじゃ学校に居られないかも」

律「なんでこうなっちゃったんだろうなぁ」

梓「民主党のせいですよ!景気対策は麻生総理の時代にうまく行ってたのに、それを……」

律「ばか!民主党の批判はするな!あいつに聞かれたら……」


ガチャ
澪「♪~ よ、みんな~」

唯「あ、澪ちゃん……」

澪「あれ~、ムギは来てないのか」

律「あ、ああ……ムギも色々あるみたいだし……」

澪「そっかー。じゃあ、今日は私が持ってきたお菓子でお茶しようか」

澪ちゃんはそう言って、大きなお菓子の箱をカバンから出しました。
派手な色合いの蓋には、ハングルの文字がでかでかと印刷されています。
このごろはお菓子に限らず韓国の商品を目にすることが増えてきました。

澪「さっき買ってきたんだ」

律「あ、そう……」

梓「……」

唯「ありがとう……」

澪「いやいや、気にするなよ」



民主党が政権を取ってから、
澪ちゃんの態度が大きくなったというか、羽振りが良くなったというか、
うまく言えないけど、澪ちゃんは変わりました。

日本経済の考えられないほどの落ち込みを、
私ですら身をもって感じているというのに、
澪ちゃんはいつも新しいものを持っていて、
お金の使い方も荒くなったようでした。

澪「ほら、いっぱい食べろよ。このお菓子、韓国で流行ってるらしいんだ」

律「へ、へー……」

梓「い、いただきます……」



『秋山澪は在日なのか』



そのことに気が付くのに、時間は要しませんでした。
澪ちゃんの羽振りが良くなったのと、
政府が在日朝鮮人に大規模な援助を始めた時期がぴったり重なるからです。

こんなこと考えてるのは私だけかも、と思っていましたが、
澪ちゃんが部活に来なかった日、りっちゃんが
「澪は在日なんじゃないか」と言い出したので、
私も自分の考えをみんなに打ち明けることができました。

その日以降、澪ちゃんが在日であるというのは部活内での共通認識となっていましたが、
ただ疑いだけで、在日というはっきりした証拠はありません。
澪ちゃんに在日かと面と向かって尋ねるのは憚られました。
YESという答えが返ってきたときにどうすればいいか分からなかったからです。


澪「ほら、唯も早く食べろよ」

唯「あ、うん……」

ちなみにこのお菓子は日本人の舌には会いません。

律(まずいなぁ……)もぐもぐ

梓(これ食べるとお腹痛くなるんですよね……)ぱくぱく

唯(……)むしゃむしゃ

澪「ぱくぱくもぐもぐむしゃむしゃばくばくがつがつ」

律(よし、その調子で全部食え)

澪「ん?何か言ったか律」

律「いや……なんでもない」

澪「そうだ、この前ムギが書いた曲に歌詞つけてきたんだ」

梓「あ、そ、そうなんですか。どんな歌詞ですか?」

澪「ああ、歌うから聞いてくれ」

そのとき澪ちゃんは、韓国語で歌い始めたのです。
歌い終えた澪ちゃんは、得意げな表情で私たちの反応を見ました。

澪「どうだ?最近さ、韓国語勉強してるんだー。
  やっぱこれからの時代はさ、韓国語使えなきゃな。
  隣の国に住むもの同士だからな」

律「……」

梓「……」

唯「……」

澪「ん?どした?ああ、韓国語が分からないのか。
  だめだなー、これくらいの韓国語分からないと苦労するぞー。
  日本にも韓国の人々がいっぱい来てるんだからな、
  これからも日本と韓国の関係はいっそう密になっていくだろうし」



澪ちゃんの言う通り、町には韓国や朝鮮、中国の人々が増えていました。
その人達はマナーが悪く、横柄で、私たち日本人のことを見下しているのです。
ここ1年で、いっきに治安が悪くなったように思います。

同じ学校の子が韓国人達に襲われたり、荷物を盗まれたり、
そんな話はよく聞きます。
でも、それらのことはまったくテレビでは報道されないのです。

そして、なぜかそういった朝鮮や中国の人たちが優遇されているのです。
梓ちゃんやりっちゃんのお父さんは仕事を失いましたが、
それは政府の進める平等政策とかのせいらしく、
その仕事を辞めさせられたた後に中国の人がその職に就いたそうです。

さすがに、不満を抱く日本人も増えてきていました。
一度、民主党に政権を取らせてみよう!と、
軽い気持ちで投票したのを後悔する人々も現れてきました。

しかし大多数の日本人はテレビの報道に洗脳され、
この状態が正しいのだ、もしくはこの状態は自民党のせいだ、
などと思いこんでいるのでした。



律「み、澪……さすがにさあ、韓国語じゃ分かんないよ……
  日本語で書いてくれないか」

澪「えー……実はさー、今度、駅前のライブハウスであるイベントに呼ばれててさ」

梓「私たちがですか?」

澪「ああ、日韓親善インディーズライブっていうんだけどな」

梓「え……」

澪「そこでこの曲を演奏しようと思うんだ。
  唯もさ、これを歌えるように練習しといてよ」

唯「……」

私は想像しました。
客席を埋め尽くす韓国人、
そして韓国人と友好関係になることは素晴らしいことだと思い込む日本人。
その人達の前で、韓国語の歌を歌わされる私。
胸の奥がゾワゾワします。


唯「……」

澪「ほら、私が韓国語教えてやるから」

唯「……」

澪「最近はテレビでどのチャンネルも韓国映画やってるだろ、
  あれを字幕で見れば耳からも覚えられるし」

唯「……」

澪「そうだ、来年の選択授業は韓国語を取れよ」

唯「……」

澪「これからも韓国語で歌詞書くからさ」

唯「……ねえ」

澪「ん?」

唯「澪ちゃんって在日なの!?」

律「唯!」

梓「……!!」

澪「え……え?」

唯「ねえ、どうなの!?」

律「こらっ、唯……!」

梓「唯先輩……」

りっちゃんとあずにゃんは慌てふためいた様子でした。
言ってはいけないことだというのは私にも分かっていました。
でも、もう我慢が出来なかったのです。
ここ1年で、私の韓国人に対する嫌悪は抑えきれないほどになっていたのです。

りっちゃんとあずにゃんを無視し、
私は澪ちゃんの反応をじっと待ちました。
澪ちゃんは表情を変えずに黙っていましたが、
しばらくして口を開けました。

澪「ああ、私は韓国人だよ」

唯「……」

律「澪……」

梓(や……やっぱり……)

澪「すまなかったなー、今まで黙ってて」

唯「……」

澪「いやー、隠すつもりはなかったんだけどさ、なかなか言うタイミングがさ」

律「……っ」

澪「まあでも、韓国人だからって変に見られると思ってたわけじゃないよ、
  みんなは友達だし、それに政府がいろいろと平等政策を推進してくれてるしな」

平等政策。
その名のもとに、日本列島は蹂躙され、
日本人はすべてを吸い取られ、
日本の経済も文化も教育もめちゃくちゃになってしまいました。
その恩恵を受けたのは、朝鮮人、中国人、そして韓国人。

日本はもはや韓国や中国の言いなりと言っても過言ではありません。
政府は日本人のことなど何一つ考えていないのです。
マスコミも教育機関も味方につけた政府は、やりたいほうだいでした。

澪「な、そうだろ唯」

唯「澪ちゃん……私は……私は……」

律「ダメだ唯!それ以上は……」

りっちゃんにそう言われて思い出しました。
半年前に施行された、人権擁護法のことを……。

表向きは人権侵害を罰するという法律ですが、
その実、日本人が在日へ逆らわないようにするための法律なのです。

在日への悪口を言った瞬間、たいした証拠がなくても
被害者の証言があれば逮捕されてしまうのです。

澪「ん?何?」

唯「な…………なんでもないっ」

私は、どうすることもできませんでした。

澪ちゃんは、自分が在日だと明かしてから、さらに態度が大きくなりました。
逆らった人を人権擁護法で逮捕できるのを知ってのことでしょう。

私たちは、澪ちゃんに逆らうことができませんでした。
韓国語の歌を練習させられ、ライブにも出ることになってしまいました。



ついにライブ当日です。

私たちは、楽器を手にステージに上がりました。
小さなライブハウスの客席は、たくさんの人で埋め尽くされています。
ざっと見たところ、日本人と韓国人は半々のようでした。

澪ちゃんが韓国語で「桜高の放課後ティータイムです」と紹介しました。
私はばっちりと韓国語を教え込まれてしまったので、
澪ちゃんの言葉が理解できてしまいました。

客席の日本人も韓国語を交わしています。
今では800万人の日本人が韓国語を習っているそうです。
政府の政策と、マスコミが韓国語ブームを煽りまくった成果でしょうか。

その後、私たちもひとりひとり韓国語で自己紹介をさせられました。
私、りっちゃん、あずにゃんの順です。

ムギちゃんはいません。
数日前、韓国の人にレイプされてお金を奪われ、殺されたのです。


ムギちゃんの仇が目の前にいます。
りっちゃんやあずにゃんのお父さんの仕事を奪った原因でもあります。

でも私にはどうすることもできないのです。
ヘタなことをすれば逮捕されてしまいます。
あふれてくる憎しみを必死に抑えつけながら、
韓国人と韓国の犬と化した日本人のために韓国語の歌を歌うしかないのです。


澪「よーし、じゃあはりきっていくぞー(韓国語)」

その掛け声を合図に、私たちは演奏を始めました。
やりきれない気持ちなのは、りっちゃんやあずにゃんも同じでしょう。

私は歌いながら、なぜこんなことになったのかを考えていました。

政府がこんな政策を進めたから……。
民主党が政権をとったから……。
マスコミが自民党を叩き、政権交代をあおったから……。

何がほんとうの原因なのかは分かりません。
でも、確かなことが一つだけあります。


それは……本質を見極める力が必要だということ。

1年前の選挙で、マスコミに踊らされて自民を否定し、民主を支持した人々。
彼らは、間違いなく民主党の本質が見えていませんでした。
テレビの報道だけで、
自民党ではだめだ、民主党が正しいと、
思い込んでしまったのです。

垂れ流される情報だけではなく、自分で調べ、見極めた情報で、
投票する政党を選択する……
すべての人々がそうすれば、こんな日本にはならなかったのかもしれません。

私はただの女子高生で、何もできませんでした。
政府のなすがままに作り変えられた日本で生きることしかできません。
だから、みなさんに、お願いします。
日本を守ってください……。

澪「じゃあ、次の曲!ふわふわ時間!(韓国語)」

唯「きみを見てると……いつもハートドキドキ……(韓国語)」



       お       わ        り