昨日、

我が社のある男性社員と、

話をしていて思い出したことがあるので、

書き留めておこうと思います。



10年以上前・・


当時私が、

営業の仕事で、


成果は出ていたのですが・・・


どうしても偏りがちな、

結果しか出ていなかった時のことです。


その理由は、

私のチームには、

男性しか生き残れなかったからです。


今思えば、

全てにおいて偏っていました。

私のチームに入ってくる女性は、

みんなついて来れなくなるのです。


私がリーダーになると、

男性社会しかできなかったのです。


ある時、

女性ばかりのチームの

リーダーをされている、

私の師と呼べる方から、

こう言われました。


「伊賀ちゃんはいいね!」


「別に太っているわけでもなく、

チビというわけでもなく、


そんなに女性に気を使わなくても、

彼女ができなくて困ることはなかったでしょ?

彼女できなくて困る人の気持ちなんて、

わかんないでしょ?」

と・・・。


私は別に、

特別女性にモテていたわけでも、

自信があったわけでもなかったのですが、

決して・・・、


ただとにかく、

女性に対しての気配りが、

苦手な人だったんです。


「僕なんて、

 本当にモテなくて、

 コンプレックスの塊みたいなもんで・・・、

 だから、さんまちゃんの様に、

 面白くなろうとしたんだよね。」


「動機は不純だけど、

そう意識するだけで、

相手の事ばかり考えるようになり、

もちろん気遣いも覚え、

気がつくと、 

僕は女性との方が、

仕事がしやすくなっていたんだ。」

と・・・。


例えばどんな気遣いかを聞くと、


「例えばね、

結婚していて、

仕事が終わって家に帰ると、

奥さんがいつもと変わらず、

洗い物をしています。


でもその日に限って、

風邪ひいちゃったみたいで・・・

頭痛がすると言われた・・。

伊賀ちゃんだったらどうする?」

と・・・。


私は、

「俺がやるから、 寝てていいよ。

って言います。」

と答えました。


「やっぱり、 気遣いが足りないね!」

「女性が求めていることを解らずして、

女性の上に立てるわけがない!」

と、こうです。


「僕だったら、

いつもありがとうね!と、

感謝の気持ちを伝えてから、

今日は、僕がやるよ!

って、代わってあげるね。」


「男性もそうかもしれないけど、

女性は特に、

『感謝の気持ち』を伝えなければ、

みんな離れていっちゃうよ。」


・・・・・

眼から鱗が落ちるほどの衝撃でした。


「感謝の気持ち」・・・


当時は特に、

俺がしてあげているという、

「感謝を求める気持ち」ばかりが先立ち、

部下に感謝をすることなど、

考えも及ばなかったことを覚えています。


その時から、

初めて女性の気持ちを勉強しました。


そして、

チームの女性比率が、

男性比率を上回りました。


あの「気付き」がなければ、

今頃私は・・・・


まず、

ブライダルに携わる仕事は、

できなかったと思います。


私が高校時代に教わった、

大好きな言葉があります。


「やって見せ、

言って聴かせて、

させてみせ、

誉めてやらねば人は動かじ」

             山本 五十六


「自我自賛」は簡単ですが・・・、


「人の誉めるべきところを探す。」


本能的に、

「自己顕示欲」の強い生物である、

「人間」は・・・

人を誉めている自分に、

酔うことはできても・・・・、

(自分はできていると思いがちなのですが、

 ほとんどがこれですよね・・・)


山本五十六の言う、

「誉める」を実行することは、

なかなか、

難しいことだと思います。


本当の意味での「人を誉める」・・・


普段から、

「感謝の気持ち」を持ち続けていてこそ、

初めてできることだと思います。



だからと言って、

「私は、誉めて育つタイプなんですよね!」

これよく聴きますよね。


・・・・でもこれは言い換えれば、

「私は、教わることが嫌いなんですよね!」

という意味で、

人から言われることが嫌いな人の、

「言い訳」ですけどね。


そんなんじゃ、

成長するわけがないですよね。



社員の指導をしながら、

私自身も、

経営者として・・・

教育者として・・・、

日々心掛けなければならないことを、

改めて思い返した一日でした。