みなさん、こんにちは。


GWの10連休も終わり、季節は早くも夏のような暑さの大阪市内、気分的はもう、次のお盆休みの連休に飛んでいる今日この頃です。


さて今回は、大阪市のお隣の街、堺市にあるお店をご紹介したいと思います。


ちなみに、みなさんは、堺市と聞けば、どのようなイメージをお持ちでしょうか?


伝・仁徳天皇陵をはじめとする巨大な古墳群、戦国時代の貿易都市で自治都市、茶人の千利休や女流作家の与謝野晶子の出身地、大阪府内で大阪市の次に大きな自治体、シャープの工場をはじめとした臨海工業地帯、といったあたりが代表的なイメージかもしれませんね。


そんなイメージを持つ堺市において、それらと歴史的なつながりが強いのが、市内各所にある和菓子店ではないかと思います。


とくに“芥子餅”で有名な天文元年(1532年)創業の「本家小嶋」、“けし餅”で有名な延宝年間(1673~1681年)創業の「小島屋」、“肉桂餅”で有名な元禄年間(1688~1704年)創業の「八百源來弘堂」、“くるみ餅”で有名な元徳元年(1329年)創業の「かん袋」、 “大寺餅”で有名な慶長元年(1596年)創業の「大寺餅河合堂」などは、とりわけ長い歴史をを持つ老舗和菓子店で、そんなお店が市内にはいくつもあり、各店がそれぞれ、名物と云われる商品を作り続けています。 


そんな数百年もの歴史を持つ超老舗と比べたら、まだまだ新参ものみたいに思われますが、それでも大正10年(1921年)に創業し、今年で98年の歴史を持つのが、本日紹介する「南曜堂」です。



ちなみに、先ほどいくつか名前を挙げた老舗には、各々の名物があるなかで、この南曜堂は元々、生菓子全般をつくっていたようですが、昭和30年からは“最中(もなか)”の専門店として商売を続けています。


そこで、本日ご紹介するのが、この店にいくつかある最中のうち、私がいちばんオススメの“ちんちん電車もなか”(140円・税込。通称“ちん電もなか”)です。



ちなみに、このちん電もなか、名前のとおり、その最中の皮は、大阪市内から堺市内を縦断し、浜寺駅前を結んでいる阪堺電気軌道の路面電車型の車両(通称ちんちん電車)の形を模したものになっています。




その阪堺電気軌道には、昭和3年(1928年)に投入された今年で91歳になる古老の車両(モ161形)があり、冬場には今でも現役で走り続けているその姿をみるのが、この路線のハイライトといっても過言ではないでしょう。




そんなわけで、みなさんには、堺市内へ足を運ばれた際には、ぜひちんちん電車とちんちん電車もなかを楽しんでいただきたいと思います。


なお、南曜堂へは、阪堺電気軌道「御陵前」停車場が最寄駅となります。


また先日、堺市民の長年にわたる悲願であった伝・仁徳天皇陵を含む「百舌鳥・古市古墳群」の世界遺産への登録勧告が決定したこともあり、これから堺市への注目は、ますます上がってくると思いますので、まだのんびりとした雰囲気が残っているいまのうちに、足を運ばれてみてはいかがでしょうか。


それでは本日はこのあたりで失礼致します。