今日から息子が3ケ月

大学の休みを利用して

日本へ行く


ママちゃんの家に寝泊まりし

認知症のママちゃん

ママちゃんの妹

私の妹のサポート


大活躍してもらいます



私が帰国した翌日

誰もいなくて寂しいと

電話口で泣いていたママちゃん


もう覚えてないだろうけど


その後、私の遠隔操作

介護士の弟が週に2度程訪問して

なんとか乗り越えてきました


そんな弟にも

少しゆっくりして欲しい



実は、弟と私は

ここ20年完全に疎遠で

お互いを避けてきた中


それが妹が倒れて

姉弟で協力するとなってからは

今までの

空白も臆することなく

毎日のように

連絡を取り合うようになった



20年以上介護の世界で働く弟は

もうベテラン中のベテラン


ママちゃんが認知症になって戸惑う

私と妹に

適切に助言を与え

ママちゃんとは楽しそうに会話する




妹が倒れるまでは、

母とも疎遠だったので

こんなに弟がママちゃんと

楽しそうに話す姿も

みたことがなかった



ある日、

いつものように遠隔中

これから弟がママちゃん宅に来るという日




寒くなった日本





弟ちゃんがもうすぐ来るよと

ママちゃんに話すと


「寒くなったから

あの子の寝る布団に毛布を足さないと」と言う


私が必死の思いで整理した

押し入れのの中には

布団袋に入れた毛布が数枚ある



ママちゃん、押し入れに行ってみて

そう、そこのお布団袋みて〜


「どうしてこんな所に

こんなにたくさん毛布があるの?

なんでまた、あんたそのこと知ってるの?」


と遠くでママちゃんが話してるのが聞こえる



こっちもどってこーいママちゃんと

願っていると

声が近くなり

私に毛布を見せてくれた


「これこんなにたくさん、

こんなにたくさんあっても私使わないから

あの子に持って帰ってもらおう」








いやいや、その一枚を

奥の弟が泊まるベットに置いて

もう一枚は

ママちゃんのベットに置けばいいだけなんだけど


こちらの意図は伝わらず





しばらくすると弟が到着した




あらまーおかーちゃん

毛布こんなに広げて

どうしたの、と弟の声が聞こえてきた




遠くに置かれた携帯電話

私は大声で弟に

状況を説明する




寒くなったから

毛布を出してとお願いしたら

お店屋さんごっこ始まったのーー





そんな時プロは言う




お母ちゃんに戻るのね

そんな時はね


優しいお母ちゃんだね、と


そう言われると母は

嬉しそうに



「あれなんで私毛布こんなに出したんだっけ?」

とおどけてみせた




こんなに散らかして

とイラつくのではなく

母として子を気遣う

その原動を理解している


毛布を出したのは

子を思う気持ちから

でもそれが


本来の目的でなく

持って帰ってもらおうとなっても

子を想う親の気持ちに変わりはない




認知症の行動は

私たちから

見れば理解に苦しむことの方が

多くなっていくんだろうけど、

どこかに

ママちゃんらしさ

母らしさを

みつけて


少しでもママちゃんとの時間を

大切にしたい



そう思えるのも

1人じゃなく

弟や妹、

私の息子とみんなで

それぞれができることで

支え合っているからこそ




1人だったら

こんな風に思えていない