今朝のニュースによると、シドニーがあるニューサウスウェールズ州では2000人、メルボルンがあるヴィクトリア州では1000人ほど教員が不足しているらしい。しかもこれは公立校だけの話だ。私立を入れたらこの数字はいくらになるのだろう。

そのニュースの中でどうして辞めたのかインタビューされている中年女性がこう発言していた。「(コロナでオンライン化されて)仕事量が増えた。加えて、保護者からのEメールに返信することなどに時間を取られて、教師本来の【教える】ということに集中することが難しくなった。辞めてからというものストレスがなくて、快適な毎日だ。」

 



このように千人単位で不足しているため、政府は教育学部の授業料を下げて教員を目指す人を増やそうとしたり、また、学徒動員ではないけど、教育実習生達に派遣された学校に残ってもらって給料を払ったりもしている。もちろん彼らは週末などを利用して大学の授業を履修して卒業してちゃんと教員免許は取るんだけど、順序が逆になっているよね。それだけ教員不足が深刻だということだ。

あと対策としては、英連邦内の国々に求人を出してオーストラリアに来てもらう、ということもしている。うちの学校にもワーホリのアイルランド人教師が数人いる。

この深刻さによって病欠した先生の代理を見つけるのが難しくなって、代理教員の日当がだいぶ上がってきているらしい。噂では税込で$600ドル(約6万円)ぐらいと聞く。しかし、代理教員が見つからないことが増えてきて、その場合、語学や体育や美術など専科の先生が駆り出されることが多くなった。実際、私も昨年は何回か、日本語の授業の代わりに一日中小4や小5のクラスを受け持つこともあった。もちろん英語で授業だ。

逆に言うと、教員免許を持っていればオーストラリアで職にあぶれることはない。移民国家で人口は年々増えているしね。それに、新しく教員になる人達にとっては今の仕事量が普通なわけで、年配教員がいう「昔はもっと楽だった」のような比べる対象がない。結構狙い目の職業かも?!?。