オーストラリアでは、マンションやアパートの家賃相場が下がってきている。コロナウイルスの影響だ。

 

 

賃貸物件に住んでいたら家賃を払わなければならない。普段なら家賃を数ヶ月滞納すると追い出されるのだが、三月末に政府から「コロナのせいで家賃を払えなくなった人を追い出してはならない」とのお達しがあった。

 

困ったのは貸している側の大家さんだ。多くが投資物件として住宅ローンを組んで購入しているから、「家賃は入ってこないのにローンは払わなくてはならない」という状況に陥って、仕方がなく家賃を下げた人も多いと聞く。

 

そして、シドニーやメルボルンの街中に大勢いた留学生達の多くは本国へ帰ってしまって、空き部屋だらけになっているマンションもあるらしい。そういう物件をローンで購入して貸していた人は、家賃が1セントも入ってこないからもっと深刻だ。銀行は六ヶ月間は返済を待ってくれるようだが、利子はその間にも増えていく。だから、「誰かに入ってもらうために家賃を下げなくては」、ということなのだ。

 

シドニーには30%も下がった地域があるらしい。