ロックの元となった音楽のうちでも、一番影響力があったジャンルは、黒人音楽の「BLUES」だろう。BLUESなくしては、ロックというジャンルは誕生しなかった。The Kinks(ザ・キンクス)The Rolling Stones(ザ・ローリング・ストーンズ)The Animals(ジ・アニマルズ)The Who(ザ・フー)など、数多くのバンドはアメリカの黒人音楽であったBLUESの曲をカバーするバンドとして出発している。

 

 

さて、ここまで読んできたあなたは、この英単語「BLUES」をどのように発音したかな?多分、ほとんどの人が「ブルース」と読んだと思う。これは、日本の音楽界では「~ブルース」という曲が多いこと、また、各音楽雑誌も「ブルース」と表記しているからに他ならない。

 

 

しかし、この英単語「BLUES」は、最後のSが濁ってZの音として発音されるのだ。だから、敢えてカタカナ表記にするならば、「ブルーとなる。

 

では、どうして「ブルース」と発音、表記されてきたのか?これは、先日の記事SとZ こちらをクリックに関係してくるが、日本語は原則として「一表記イコール1つの発音」という規則があるから、その昔、英語母国者と接する機会があまりない頃に「BLUES」という単語を本か雑誌で目にした人が、「S」だから「ス」と読んで表記したのだろう。

 

まあ、同じ過程で、本来の音ではなくローマ字の規則に従って読まれてそれが定着しているカタカナ語は結構ある。これらは、もう、外来語として日本語の一部になっていると言っても過言ではないだろう。

 

しかし、海外に出て、英語で音楽のことを話すときは、「BLUES」のSは、ちゃんとZ発音しないとね!