皆さんは【オリヴィエ賞(Olivier Awards)】 というものをご存知だろうか。イギリスの権威ある賞で、優れた演劇・オペラに与えられる賞である。そして、2015年にこのオリヴィエ賞のミュージカル部門で、

最優秀新作賞
最優秀主演男優賞
最優秀助演男優賞
最優秀音楽賞

の四冠に輝いたミュージカルがある。私がこの世で一番好きなバンド The Kinks (ザ・キンクス)の物語であるSunny Afternoon (サニー・アフタヌーン)というミュージカルだ。(プロモビデオはこちら)


このサニー・アフタヌーンの脚本を書いたのが、豪州で少年時代を過ごしたJoe Penhall (ジョー・ペンホール)という英国人。ここまで読んで、「なんでミュージカルのことを長々と書いているのか」 とお思いだろうが、これには理由があり、この脚本家の昔からの友人がこのブログ記事の主役のCharles Jenkins(チャールズ・ジェンキンス)なのだ。彼は1990年代にこちらで結構人気があったIcecream Hands(アイスクリーム・ハンズ)というバンドを率いていたシンガーソングライターである。

チャールズのことを初めて耳にしたのは、ある晩、You Am I (ユー・アム・アイ)のDavey Lane (デイヴィー・レイン)と夕飯を食べている時のこと。デイヴィーは私が大のキンクスファンだと知っているから、「俺はユー・アム・アイで以外でも声がかかったらギターを弾いているんだけど、あるバンドのリーダーの友人がキンクスのミュージカルの脚本家だよ」 と教えてくれた。それがチャールズ・ジェンキンスその人で、デイヴィーが時々参加する彼の現在のバンドの名がCharles Jenkins & The Zhivagos(チャールズ・ジェンキンス&ザ・ズィヴァゴズ)である。

さて、デイヴィーとの夕食から約2か月後に、チャールズ・ジェンキンス&ザ・ズィヴァゴズを目にする機会がやってきた。週真ん中の水曜日。七時半に始まり、二部構成らしい。開演時間前に会場に着くには家を六時半に出なければならないのだが、Even(イーヴン)のAshley Naylor(アシュリー・ネイラー)のソロコンサートの切符が七時発売なのである。だから、第一部への遅刻を承知で、アシュリーのコンサートの良い席を確保した後で会場に向かうことにした。

結局会場に着いたのは八時前。既に演奏は始まっている。観客の中にイーヴンのコンサートで知り合った女性二人を見つけ声をかけると、「遅れて始まったから、これがまだ三曲目よ」と教えられた。デイヴィーが左端でリードギターを弾いているのがお分かりだろうか。


正直言って、チャールズの曲はまだあまり知らない。ユーチューブで少しチェックしただけだ。この「Save!(セイヴ)」という曲なんかはなかなかカッコイイ!(こちらをクリック)

演奏される曲は知らないものばかりなのだが、歌詞にユーモアがあったりして、楽しいライヴだ。また、この時点ではまだユー・アム・アイを生で観たことがなく、デイヴィーがリードギターに徹っして飛んだり跳ねたり演奏しているのが新鮮に見えた。


終演後、チャールズに自己紹介すると、「ああ、君がxxか!君のことはジョーから聞いてるよ。来てくれてありがとう。」と言われ嬉しかった。その場で、上に紹介した「セイヴ!」という曲が入ったCD 「Walk This Ocean」を購入。


「一緒に一杯やらないか」と誘われたのだが、翌日の朝が仕事で早かったので、後ろ髪を引かれる思いで出口に向かった。

すると、出ていく途中デイヴィーとばったり会って、数分間雑談。「今度ソロでやる時、キンクスの曲を一曲カバーしようと思っている。Shangri-La(シャングリ・ラ)なんてどうかな?」と聞かれたから、「歌詞が長いけど覚えられる?」と冗談っぽく返すと、「しっかり練習しとくよ!」とのこと。これは楽しみだ!! 

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