「Project Itoh」
映画化第二弾「ハーモニー」
観てきました。
第一弾の「屍者の帝国」は書き継がれた物語。
この遺作「ハーモニー」は、まさに「彼」の物語。
「彼」の世界だ。
「夭折の作家、伊藤計劃。
自らの命が終わる予感の中、彼が見たのは
息苦しいほど優しく捏造された世界と
そこで行き場を失った魂の叫び。
そして、心は消去される。
僕達は、彼が計劃した世界を生きる。」
作家、伊藤計劃は、2009年に肺癌でこの世を去った。
入院あるいは通院する中、医療の現場を見ながら
創造したのだろうか。完全なる超高度医療社会。
管理された偽りの平和。
あるいは、基礎年金番号やマイナンバー制度への
危険性を訴える面も含むものなのか。
「私たちはどん底を知らない。
どん底を知らずに生きていけるように
全てがお膳立てされている。
真綿で首を絞めるような、優しさに息詰まる世界。
私は、この世界に不意打ちを与えたい。」
世界規模の混沌から復興した世界は
極端な健康志向と社会調和を重んじる超高度医療社会と
化していた。完全管理された偽りの平和世界。
そこに疑問を感じる少女「ミァハ」は世界に抵抗を示す為
友人の主人公「トァン」と「キアン」と3人で自殺を図るが
「キアン」は逃げ、「トァン」は失敗に終わり
「ミァハ」だけが亡くなった・・・はずだった。
13年後、ある犯行グループが数千人規模の
命を奪う事件を起こす。世界へ向けて放たれた
犯行グループの言葉に亡くなったはずの「ミァハ」の
言葉が感じられた「トァン」は、その真相を追う。
「トァン」は彼女に行き着くのか。
調和の取れた意思を人間の脳に設定する為の技術
「ハーモニーシステム」とは。
平和を求める現代社会が進む未来像のひとつとして
この作品の世界は決してあり得ないものではない。
作品のキーマンである少女「ミァハ」は、そんな世界に
疑問を感じているあたりに共感できる部分がある。
「私はね、永遠だと人々が思っているものに不意打ちを与えたい」
「いこう、向こう側へ」
しかし、その方法が自殺であるとは思いづらいが
そんな管理社会にいたらそのような思考になるのだろうか。
宣伝MOVIEの中の
「ミァハ」の「いこう、ハーモニーの世界へ」という言葉と
「トァン」の「わたしの心が、幸福を拒絶した。」と言う言葉から
二人の意思が相反するあたりが気になっていたが
最後はどうなるか、是非ご覧いただきたい。
完全調和の管理社会、そんなの嫌だけど
ダメダメな自分は誰かに管理されたいwww
誰か私をどうにかして(汗)