金は4,094ドル台へ下落し、日経平均も大幅反落した。一方、WTIは99ドル台へ上昇。通常なら株安で金が買われやすいが、原油高がインフレと高金利長期化への警戒を強め、金にも売りが及んだ。金・株安と原油高の組み合わせが、この日の市場心理を最も鮮明に示している。
金は4,094ドル台へ急落
金は4,094.27ドルで-1.13%、日中レンジは4,066.80〜4,140.07ドル。株安や円高が進むなかでも、原油上昇を背景としたインフレ懸念が優勢となり、一時4,066ドル台まで急落した。米長期金利は低下したが、来週のFOMCを前に高金利が長引くとの警戒が上値を抑えた。
日経平均は63,000円割れ
日経平均は1,713円40銭安の62,907円84銭で反落し、約3カ月ぶりの安値水準。米半導体製造装置企業の業績見通しが期待に届かず、国内のAI・半導体関連に売りが拡大した。韓国・台湾株の下落や原油高への懸念も重なり、節目の63,000円を割って安値引けとなった。
ドル円は157円台へ下落
ドル円は157.06円前後へ大幅下落。午前は158.25円まで上昇したが、日本株の急落を受けた円買いと米長期金利の低下で157.13円まで反落した。原油高は日本の貿易収支を通じて円売り要因となる一方、この日はリスク回避の円買いが上回り、円高が進んだ。
原油は99ドル台へ上昇
WTIは99.47ドルで+1.81%、日中レンジは97.72〜99.69ドル。中東情勢緊迫と米外交関係者の退避措置が供給不安を強め、米原油在庫の減少も買い材料となった。99ドル台後半では上昇が一服したが、日本企業の輸入コストと世界的なインフレへの警戒は一段と高まった。
金から見える相場の本質
金から見える相場の本質は、地政学リスクが必ずしも金高に直結せず、原油を通じた金利上昇圧力が勝る局面もあることだ。今回は株安でも金は下落し、原油だけが上昇した。今後は米半導体決算に加え、原油が100ドルを突破するか、FOMCが高金利長期化を示すかが焦点となる。
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