そのひとのオーラは胸の真ん中に大きな穴が開いていた。穴の中はまるで空虚だが、寒さとか悲しさとかの感情も感覚も感じない。
カサカサした繊維質のもので幾重にも重なり、それが遠くの方まで深く深く穴を作り、くらりと気が遠くなりそうな空間だった。
通常、このようなさびしげなオーラを見ると胸が痛い。けれどもそんな感情すら湧かせない、止まった空間を胸に持つオーラだった。
このオーラを見てたら、雪の女王の城を思いおこした。アンデルセンの童話、雪の女王だ。カイという男のこを閉じ込めた雪の女王の
城に、ゲルダという女の子が助けに行くはなし。閉ざされた孤独な空間で、記憶をなくしたカイはただそこにいるだけだ。
誰も入ることができないその胸の空間は、そのひとだけの大事な場所だ。大事なものを胸にもつのはとても重要だ。
胸はひとのほぼすべてを支配する司令塔のような場所だからだ。胸は感情をあらわす。ひとは感情で動いているのだ。
続く
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