知誠館では、毎週金曜日に「思考」のワークショップという授業を実施しています。
学校に行っている/行っていない、教師/生徒、教える/教えられる・・・
そんな関係を取っ払って、ひとつのテーマをみんなで考えて議論し合う学びの場になっています。
今回のテーマは、ブログのタイトルにもあるように
「ひとはなぜ服を着るのか?」
同じタイトルの鷲田清一の著書を読んで、このテーマにしようと決めました。
あ、言い忘れていましたが、今回のワークショップは私がファシリテーターを担当しました。
こんな風に、誰もがみんなで考えてみたいテーマを提示してワークショップを創る側になれるのも、この「思考」のワークショップの特徴です。
─最近ぐっと寒くなってきたけど、みんなもう冬服出した?
という話から、それぞれが服を着る理由を、対話の中で考えました。
・集団の中で「浮かない」ように
・その時、その場所で自分をどう見てほしいかorこうは見られたくない
・「自分」はどんな人間かの主張
・求愛行動
・セルフプロデュース(こうありたい)
など、鷲田清一のような哲学的な話にまではいきませんが、それぞれ普段何気なく着ている服についてもう一度考え直してみました。
先述した内容を見ると、かなり「自分」というものを意識して服を着ているんだなぁということがわかります。
でもはたしてそれだけでしょうか・・・?
と、いうことで、私が本当にみんなと一緒に考えたかった資料をだしました。
皆さんこの「SAPEURS(サプール)」と呼ばれる人たちをご存じでしょうか?
簡単に言えば、「コンゴのおしゃれな人たち」です。
でもそのおしゃれをする理由が、私は面白いなと思ったんです。
彼らは、貧しい生活をしながら、稼いだお金(しかも薄給)のほとんどを服につぎ込みます。
厳格なファッションのルールや、立ち居振る舞い、生き方、考え方に基づいておしゃれをして、コンゴの街を練り歩くんです。
「武器を捨て、エレガントな装いをしよう」
サプールの人たちは、内戦が続くコンゴの中で、平和を願う生き方をファッションという形で表現しているのだと思います。
こんな風に、「自分」だけでなく、広い意味での「社会」も意識して服を着ることって、私達の日常ではないような気がします。
それについてみんなはどう思うんやろう?
そんな素朴な疑問から、今回のワークショップをしてみました。
サプールの話のあと、今度はファスト・ファッションについて問いを投げかけてる映像を見て、時間切れとなりました。
ですので、次回は「ファスト・ファッション」をテーマにみんなで考えたいと思います。
こんな風にワークショップをどうしようか考えていると、今まで自分のアンテナには引っかからなかったいろんなことに敏感になれるような気がします。
そして、自分の知らない世界がもっともっといっぱいあるんだということに気づき、それを知りたいという気持ちが芽生えてきます。
結局、1番楽しんだのは私かもしれない。
そんなワークショップでした。
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