最近は
ライブを別にすれば
歌舞伎と着物くらいにしか物欲も沸かない。
私としたことが。笑。

知りたいことが多すぎて困る!

そんな状態だから
最近は、観劇に行った先で
未読の書籍を見つけては
ワンサカ買って帰るのが常です(=´∀`)


先日、歌舞伎座五階で購入し
飛行機の中で読んだコチラ↓が
とても面白かった。

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松井今朝子 著
『歌舞伎の中の日本』


歌舞伎の人気演目を解説する本は
たくさんたくさん有りますが、
これは、人気演目10種を取り上げながら
成立年月日順に時系列で並べ
時の為政者や世相・民意の中で
『なぜその作品が民衆にウケたのか』
作品の根底に脈々と流れる
日本人の特有のメンタリティまで斬り込んでいるところが
とても興味深く面白かったです^_^


特に、観てきたばかりの夏祭浪花鑑。

厳罰の尊属殺人に及んだ団七の
外国人には理解し難い心理状態を
伊勢音頭恋寝刃の福岡貢も同様に
日本人特有の・恥の文化だと言うわけ。

ああ、これはまさに
ルース・ベネディクトのアレだ。
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ルース・ベネディクトは
日本人というのは
正しい行動の内面的強制力を全然考慮の中に置かず
『罪の重大さ』よりも『恥の重大さ』に重きを置いている、と書いています。


今もこういう感覚
あるよね。

そして私自身は
我々日本人が、江戸時代からこういうメンタリティを大事にして生きてきたこと。

合理的には理解してもらえないであろうところ。


いいなあって思うんです^_^


歌舞伎の切り口から
文化人類学的に日本人を紐解く
すごく面白い一冊でした。
オススメです^_^