ルカによる福音

 19・41エルサレムに近づき、都が見えたとき、イエスはその都のために泣いて、42言われた。「もしこの日に、お前も平和への道をわきまえていたなら……。しかし今は、それがお前には見えない。43やがて時が来て、敵が周りに堡塁を築き、お前を取り巻いて四方から攻め寄せ、44お前とそこにいるお前の子らを地にたたきつけ、お前の中の石を残らず崩してしまうだろう。それは、神の訪れてくださる時をわきまえなかったからである。」

 

 9章51節から始まったイエスのエルサレムへの旅が、ようやくその目的地直前に来た時、イエスはエルサレムのために泣きました。

 神が与えた救いの時をエルサレムの人々が理解せず、その結果、避けられない悲惨な滅亡が待ち受けていることを予見し、深く嘆き悲しんだからです。

 

 イスラエルがパレスチナでしていることを見たら、イエスは同じように涙を流すように思います。

ルカによる福音

 そのとき、イエスは19・11一つのたとえを話された。エルサレムに近づいておられ、それに、人々が神の国はすぐにも現れるものと思っていたからである。12イエスは言われた。「ある立派な家柄の人が、王の位を受けて帰るために、遠い国へ旅立つことになった。13そこで彼は、十人の僕を呼んで十ムナの金を渡し、『わたしが帰って来るまで、これで商売をしなさい』と言った。14しかし、国民は彼を憎んでいたので、後から使者を送り、『我々はこの人を王にいただきたくない』と言わせた。15さて、彼は王の位を受けて帰って来ると、金を渡しておいた僕を呼んで来させ、どれだけ利益を上げたかを知ろうとした。16最初の者が進み出て、『御主人様、あなたの一ムナで十ムナもうけました』と言った。17主人は言った。『良い僕だ。よくやった。お前はごく小さな事に忠実だったから、十の町の支配権を授けよう。』18二番目の者が来て、『御主人様、あなたの一ムナで五ムナ稼ぎました』と言った。19主人は、『お前は五つの町を治めよ』と言った。20また、ほかの者が来て言った。『御主人様、これがあなたの一ムナです。布に包んでしまっておきました。21あなたは預けないものも取り立て、蒔かないものも刈り取られる厳しい方なので、恐ろしかったのです。』22主人は言った。『悪い僕だ。その言葉のゆえにお前を裁こう。わたしが預けなかったものも取り立て、蒔かなかったものも刈り取る厳しい人間だと知っていたのか。23ではなぜ、わたしの金を銀行に預けなかったのか。そうしておけば、帰って来たとき、利息付きでそれを受け取れたのに。』24そして、そばに立っていた人々に言った。『その一ムナをこの男から取り上げて、十ムナ持っている者に与えよ。』25僕たちが、『御主人様、あの人は既に十ムナ持っています』と言うと、26主人は言った。『言っておくが、だれでも持っている人は、更に与えられるが、持っていない人は、持っているものまでも取り上げられる。27ところで、わたしが王になるのを望まなかったあの敵どもを、ここに引き出して、わたしの目の前で打ち殺せ。』」

 28イエスはこのように話してから、先に立って進み、エルサレムに上って行かれた。

 

 ルカによる福音で、ムナのたとえとして知られるたとえでは、十人の僕たちがそれぞれ一ムナずつ預かって運用します。たとえでは三人の僕が登場し、主人に報告をします。三番目の僕が預かった金を布にくるんだまま運用せずにいたことを告白すると、主人はそのムナを取り上げ十ムナ持っている者に与えました。

 残りの七人はどうしたのか気になるところではありますが、運用に失敗した人の話は出てきません。

このたとえは資産運用の話ではなく、神から委ねられたものは決して失われることはなく、それを活用する人は多くの成果をうるという教えのように思います。

委ねて下さった方を信頼し、それを生かそうと努力することが大切だと気づかされます。

ルカによる福音

 〔そのとき、〕19・1イエスはエリコに入り、町を通っておられた。2そこにザアカイという人がいた。この人は徴税人の頭で、金持ちであった。3イエスがどんな人か見ようとしたが、背が低かったので、群衆に遮られて見ることができなかった。4それで、イエスを見るために、走って先回りし、いちじく桑の木に登った。そこを通り過ぎようとしておられたからである。5イエスはその場所に来ると、上を見上げて言われた。「ザアカイ、急いで降りて来なさい。今日は、ぜひあなたの家に泊まりたい。」6ザアカイは急いで降りて来て、喜んでイエスを迎えた。7これを見た人たちは皆つぶやいた。「あの人は罪深い男のところに行って宿をとった。」8しかし、ザアカイは立ち上がって、主に言った。「主よ、わたしは財産の半分を貧しい人々に施します。また、だれかから何かだまし取っていたら、それを四倍にして返します。」9イエスは言われた。「この人もアブラハムの子なのだから。10人の子は、失われたものを捜して救うために来たのである。」

 

 ルカ福音書には、徴税人という言葉が11回出てきますが、その最後に登場するのがザアカイの物語です。

 ザアカイはなぜ木に登ってまで、イエスを見ようとしたのでしょうか。好奇心だけの理由だとは思えません。徴税人仲間でイエスのうわさが高まり、一目でも良いのでイエスを見たいと思ったのかもしれません。

 ところが、イエスはその場に来ると桑の木に登っているザアカイを見上げて、先に「ザアカイ、急いで降りて来なさい。今日は、ぜひあなたの家に泊まりたい。」と言いました。

ギリシャ語原文を直訳すると、「ザアカイ、急いで降りて来なさい。わたしは今日あなたの家に留まらねばならない。」となります。

 イエスがザアカイの家に留まると言ったことから、ザアカイは生き方を180度変えることになります。

 

 聖エリザベト(ハンガリー)については女子パウロ会ホームページをごらんください。

https://www.pauline.or.jp/calendariosanti/gen_saint50.php?id=111701