美濃加茂教会のクリスマスイブのミサの光景です。美濃加茂教会のクリスマスイブのミサはブラジル人、ペルーなどのスペイン語系、フィリピン人、日本人の国際ミサになります。いつもお借りしている場所がお休みだったので、今年は美濃加茂市の公会堂の小ホールで行いました。 美濃加茂市や可児市は住民の10%がブラジル人です。今年は派遣社員や、契約社員のブラジル人をはじめとした外国人の解雇が激増しています。 解雇により、故国に帰るか、日本に残るか、生活はどうするか不安と恐れにおびえているのではないだろうかと心配していました。 本当に信仰が試されるのはこのような時ではないでしょうか。ミサの時間になると、小さな会場に250名ぐらいの人々が集まりました。小さな赤ちゃんを抱いているお母さん、身重の女性など、寒い馬小屋でイエスさまを生むことになった、マリア様とおなじ状態の方が大勢います。 入祭の時に「きたれ、友よ」を日本語、ラテン語、英語で歌いました。そのほかの聖歌も、ブラジル語(ポルトガル語)、日本語、英語、タゴロゴで歌います。 聖書の朗読は第一朗読がブラジル語、第二朗読は英語、福音の朗読は、日本語、英語、タガロゴ、ブラジル語でした。残念ながらわたしは外国語ができませんので、少しだけ日本語でクリスマス・メッセージをお届けしました。 クリスマスはイエスさまの誕生をお祝いする日です。ヨセフとマリアはヨセフの故郷であるベトレヘムにもどってきたのに、親戚は彼らを受け入れませんでした。宿屋に泊まることもできませんでした。お金がなかったからです。臨月の女性を見てもお金をもっていないからと、同情もせずに故郷の人たちはヨセフとマリアを追い出したのです。故郷の人間たちに追い出されたヨセフとマリアは、仕方なく馬小屋に行きました。馬小屋のウシや馬、羊などはヨセフとマリアを追い出さず、自分たちの体温で温めました。イエスがお生まれになったとき、やはり社会からは差別されている羊飼いたちがイエスの誕生をお祝いに来ました。 救い主の誕生をお祝いする皆さん。今この日本で、仕事を失って、小さな子どもがいるのに生活に困っている皆さんは、ちょうどヨセフやマリア、イエスさまをお祝いに来た羊飼いのようです。皆さんが抱いているその子は、イエスさまの弟や妹です。 苦しい生活を強いられている皆さん、主は皆さんと共におられます。必ず神さまが皆さんを助けてくださいます。 この夜、ヨセフとマリアの勇気と忍耐を頂きましょう。 この夜、寒い野原で夜通し羊の番をしていた羊飼いたちの希望を頂きましょう。 この夜、皆さんの家庭におさなごイエスさまの祝福がありますように。アーメン。 会場からあふれて廊下に立っている人たちも、祝福を受けに列に並びました。集まった方の顔は、厳しい現実にもかかわらず、クリスマスの喜びにかがやいていました。暗く、つらい人生にも光り輝くおさなごが生まれることを信じて疑わない信仰者の顔でした。神よ、どうか彼らの家庭をあなたの手でお守りください。 とてもあたたかい不思議な気持ちに満たされました。
闇にすむ民は、光を見た。 ダビデの町に 生まれたおさなご すべての人を すくうめぐみ すべての民に およぶよろこび 神に栄光 人に平和