無性に鰹だしの麺類が食いたくなる時がある。立ち食いの店に駆け込むのだが、残念ながら小生の好物である関西風に中々出会えない。
大阪じゃそこいらの立ち食いでも満足度の高い店が林立しているものだが。ちなみによく言われる「行列のできる」という常套句、これが褒め言葉である理由が今だにわからない。
余談はさておき、過去にメシがうまい時期はあったかと思い出すに、重労働に勤しんでいた頃が浮かぶ。生来の汗っかきで、夏場は冷えた麦茶、スイカ、冷麦がいい。
たくさん働いて空いた腹をかかえ、稼いだ銭でウマイものをガッツリ食う。見るからに民家を改築した様の焼肉店でカルビとビールとか。いいね。

深夜のテレビで、太平洋戦争に従軍した兵士の証言を集めたドキュメンタリーを見かけた。小生の想像を絶する苦労をした方たちだ。
そこでもう一つ思い出した。
もう三十年近く前になるが。貨物駅で荷役の仕事をしていた。
同僚の、齢50過ぎのおっちゃんたちは若者顔負けの体力を発揮していた。何しろ一本60kgの米や大豆のはいった麻袋を「投げ」ていたのだから。ガタイと言えば痩せ型でタッパは160センチそこそこのオヤジがだよ!
一仕事終えて国鉄(当時)の社員食堂で食うメシのうまかったこと。で、帰宅途中に寄ってけってことで赤ちょうちんへ。(小生は当時未成年なのでジュースでしたが)
酔いのまわったおっちゃんがレバ刺しをつつきながらもらした。「今まで食った食い物のなかで一番うまかったのは南方で食った人の肉だ」と。
空腹は最高の調味料とはよく言ったものだ。