「今日帰りにビデオ屋で借りたい映画があるんだ。近所に新しく出来たラーメン屋へも行きたいし、液晶プラズマテレビも買いたい。そういえばエアコンもそろそろだな。だから、あんたら悪いけどここで年収3万円くらいで家族養ってちょうだい。悪いけどここで戦争していてね」と、面と向かって言える覚悟があるか ?と、昔とある経済学者に言われたことがある。
ない。
だから私は観た直後にマクドナルドでフィレ・オ・フィッシュを食べ、そしてアフリカの方角に向かって手を合わせた。稲盛和夫氏から教わったとおりに。

評判が中々なので観た。何でこの程度で立てないの?観終わった直後の観客の皆さん。
ツッコミ所満載じゃん。まずどうみても現地人に見えない人を現地人として登場させていたり、これ別の所で撮影しただろ?といえるシーンすらある。ウェブ上で「ムワンザのごく一部しか映していない」の批判を目にしたが、そのくらいわし程度でもわかる。極めつけは数値や地理のデータが出てこないこと。事実に反するという批判は出てきていないのだから、たとえ数値が小さくてもきちんと出すべきだ。
で、思ったこと。
「おい、ここの国民ウソつかないぞ、時間守るぞ、皆靴はいてるぞ、ありえねー!」という“国際感覚” を、いつになったら学校で教えるのか?
グローバリゼーションが持つ負の部分はどこにでもあるし、矛盾が噴出する時期は必ずある。元祖反グローバリゼーションの動きは日本でも60年代からあった。ポスト全共闘世代がウチの子供には手を汚させたくないとして考え出した、最も手っ取り早く楽な方法の一部がここに出てくる水産業なのだろう。現地人は白人の残り物を食う?日本人だって戦後米国農産物の残り物食うとったやんけ。
塾講師時代、ガラの悪い貧民街よりもニュータウン化途上の子供の方が荒んでいたことを思い出した。