私の名前は、コト。
私が生まれた時、母がコトンという音を聞いたからとか、古都のイメージに合ってるとか、言霊のコトとか、いろいろ説はある。
でも、名づけられた名前は、コト。
中学3年生の春、修学旅行のシーズン真っ只中。
ああ~、でも、やる気皆無……。
奈良で鹿見るくらいしか楽しみはない(韻踏んでる?)。
私は行きつけのカフェで大きなため息をついた。
と、常連のオニーサンが、片端の唇をちょっと上げて、何ともいえない優しい眼で、私を見た。
そりゃ、奇遇だね~俺も、来週、キョートでライブあるんだよ。
金魚の○ンコのM氏もにこやかに言う。
良かったら、コトちゃんもドーゾ。
気が向いたらね~。
大体、自由時間なんて、中ボーの修学旅行にはありえない。
でも、でも……もしかすると、その時から、ワンダーツァーは始まっていたかも……まさかね?
なんと、私は本当に、清水の舞台から飛び降りちゃったのだ……。