さて、まだ一人「夏休み映画特集」はささやかに続いており…。ここのところ慌ただしくてじっくり観る時間がなかったな。で、昨日観たのが「ラスト・オブ・モヒカン」。公開当時、かなり話題になったからずっと気になってはいたものの、観たら想像以上にすごい作品だった。これほどまでに壮大で、これほどまでに宿命に命を捧げ、これほどまでに愛する人のために行動し、これほどまでに尊い信念のために戦う…そのすべてが美しかった。

アメリカ独立前1757年、イギリス対フランスの戦いに、それぞれの国にくみするネイティブ・アメリカンの部族同士の戦いを描いた作品なので、先住民に興味ある人は特に楽しめると思う。


ダニエル・デイ・ルイス演じる主人公、通称・ホークアイ(鷹の目)。彼の、言葉じゃなく、大切なことは態度で示し、実行する生き方も潔く、これぞ部族の男!と惚れ惚れした。
こういう映画を観ると、自分の中の女性性がふつふつと出てくるな。男女平等といわれる今だけれど、やっぱり戦いのシーンなんて観ていると、自分にはそのような「魂」はあっても、実際戦うのはやはり無理だな…(笑)と思うし、男女の役割、というものがあることの意味を考えさせられる。

あと、漁師の船に乗った時も同じように思った。早朝の漁船で、多くの水揚げを手際よくこなす海の男たちを観ていると、女は隅の方で大人しく観てますから、どうかもう少し見学させてください…と謙虚な気持ちになる。

あれ、また話が逸れちゃったな。


で、この映画にも、胸にぐぐっと迫るセリフがたくさん溢れていた。

ホーク・アイが愛する恋人と戦いの最中、離ればなれになってしまう時のセリフ。
「何が何でも生き残れ。何年かかっても、君がどこにいようとも、必ず君を探し出す」

相手に探してもらえる、って何かいいねぇ。
私も自分から探すのでなく、見つけてもらいたい(笑)
いや、違った。やっぱり村上春樹の「1Q84」みたいに、お互いが、ずっとお互いを探し続けていた、そしてやっと巡り会えた、っていう展開がいいな。


何はともあれ、ホーク・アイ、万歳!!