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🌟『不滅なるものへの挑戦』に学ぶ:その4

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25ページ

与えられた三万日ぐらいの人生で何を成し遂げるかが問われる

 

このタイトルにある

「三万日」については

何度か学ばれたことがあると思います。

 

『伝道の法』第1章「心の時代を生きる」などでもおっしゃったことがあります。

長く思われる人生を、限りある一日が毎日毎日消えていくのだと考えて、

「今日一日を無題にしない」ということを

この御説法では、おっしゃっています。

 

 

対して、この経典『不滅なるものの挑戦』においては

前節に引き続いて「自殺」について述べられているなかで「三万日」の話をされていて

すこしだけニュアンスが違いますので、それについて。

 

28ページにあるように

この世の人生は、どう長くても三万日ぐらいの限られたものなので、

自殺しなくても、人生の終わりはいずれやってくるのだ。

つまり、わざわざ自殺をすることはないのだ。

人生は永遠には続かない。限られた日数だと思って修行に耐えなさい。

というような意味で、「三万日」の話をされておられるかと思います。

 

そういう意味で、すこし、ニュアンスが違う所です。

 

 

さらに自殺について、

自分が苦しいから自殺をするパターンではなくて

家族の苦しみを減らしたくて自殺する人。

いわゆる介護地獄や、サンドイッチ症候群について述べられています。

このあたりは✨主の「世間解」の奥深さを感じるところです。

 

それにくわえて、経済状態の苦で自殺するケースも述べられています。

ここでも12月に青森へ新幹線が開通することなどを述べられて

「津軽海峡・冬景色」の話などもされていますので、

再度、ぐっと聴衆の心をつかまれている部分ではないかと思います。

 

そのうえで、少し難しい話をされていますね。

この世に生きる上での「生・老・病・死」の四苦について説かれ

その苦しみについて「単なる苦しみのための苦しみではないのだ」

「その苦しい肉体修行のなかで、何をつかみ取るか」

「与えられた三万日ぐらいの人生のなかで、いったい何を成し遂げるか、どのように生きたか」ということが問われる。

 

と、このように諭されています。

仏教においての、苦諦から説き起こされている

王道の御説法であることがわかります。

✨主の御説法の妙を感じ取りたいところです。

 

 

ちなみに、病気を苦にして自殺したら、簡単には成仏できない。ということは、

以前にも何度も説かれています。

 

たとえば、『病を乗り切るミラクルパワー』の58ページには

「病気を苦にして自殺したら、簡単には成仏できない。」という節があります。

すこし抜き書きしておきます。

 

「この病気はもう治らない」ということが見えてしまい、

「一生、この病気のままか」と思い、

「お金だけがかかって家族に迷惑をかける」と考えて、

病院の窓や屋上から飛び降りて自殺してしまう人もいるのですが、

 

そういうかたちで死ぬと、成仏できるケースはほとんどないと言ってよいのです。

唯物的に考えて、そうする人もいますし、

 

唯物的ではなくても、

魂の永遠性を信じているがゆえに、

平気で自殺する人もいるのですが、

そういうかたちの逃げ方では、そう簡単には成仏できません。

 

そういう場合は、あの世で天国にも地獄にも行けず、

病院の辺りにとどまって地縛霊になり、

病人に取り憑いたりして、ほかの者を苦しめ、

悪を重ねていく人も多いのです。

 

そうでなければ、自殺した人たちが行く地獄に行きます。

地獄界には、自殺した人が、繰り返し繰り返し、

自殺を体験する所があるのです。

 

その人たちは、まだ、死というものの意味が分かっていないので、

「自分はまだ死んでいない」と思い、

繰り返し自殺を図るのです。

こういうのは怖い所です。

 

 

下線部分ですが、

自殺が「逃げ」であるという意味のお言葉が含まれていました。

厳しい言葉ではありますけれども、

自殺者がその後に味わう厳しさを考えると

これは慈悲の言葉であると感じるところです。

そして、たとえあの世を信じ、魂が永遠だと信じていたとしても

自殺をしてしまうと、やはりさらに苦しむことになるのだ。

ということをおっしゃっています。

心にとどめおきたいところです。

 

 

つづく

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