先日、久しぶりに多読指導ワークショップに参加してきました。

その時の講師は、現在、日本多読学会会長をされている高瀬敦子先生でした。

このワークショップに参加したことによって、私の長年の多読指導について一度しっかり振り返り、改善をしたいという気持ちがふつふつと湧き上がってきましたガッツ

それで、まず、高瀬先生の以下の本を読んでみました。

この本では、多読だけではなく、多聴についても記されていますが、私の場合は、まず多読指導についてしっかり改善したいと思いますので、その部分のみをまとめることにします。

1. 多読の目的

 私が一番大切だと思う目的は、生徒たちの「英語運用能力の向上」です。
 その理由は、英語教員である私だけではなく、多くの日本の人達が、6年~8年間の英語教育を受けたにも関わらず、英語で自信を持ってコミュニケーションすることができないのが現状だからです。つまり、これまでの英語教育方法ではうまくいかないということがわかっているのです。

2. 多読の効果

 多読をすることで、4技能(リスニング、リーディング、スピーキング、ライティング)を伸ばし、さらに文法の力もつけることができると言われています。
 特に、リーディングとリスニングには高い相関があるという研究結果が報告されています。
 私は、現在、Beniko Meison (2005)の研究結果に注目しています。
 Storyretelling(本の読み聞かせ)をすることで、学習者の語彙が増えたとの報告がなされています。
 生徒の語彙を効果的に増やすための一つの方法として、ぜひ導入してみようと思っています。

3. 多読指導の3大ポイント

1) SSR (Sustained Silent Reading)
2) SSS (Start with Simple Stories)
3) SST (Short subsequent Tasks)

 私は特に、SSRをしっかり行っていこうと思います。
 つまり、教室内読書を、最低1週間に1回、授業終了前の10分間で行っていくことにします。
 多読指導を初めて行ったころは、このSSRを当たり前のようにしていたのですが、時間が経つにつれて、これを辞めてしまいました。
 その結果、多読指導についてこれない生徒が増えていたのが現状でした反省

4. 多読の教材:

 ありがたいことに、私が13年間行ってきた多読指導においては、常に快く図書館の協力をいただきながら、教材もどんどん購入していただいていました。

 今回この本に紹介されていた、<Foundations Reading Library>(FRL)の図書の追加購入をお願いしようと思っています。
 FRLは、やさしいレベルが充実しており、しかも同じ単語が繰り返し5回以上は出てくるという仕組みのもとで書かれています。
 生徒たちがわくわくする内容であるのも魅力的です。

5. 成功した多読

 近年、多くの学校で多読指導が行われています。

 この本では、成功した多読指導の主な条件として、以下の3つが挙げられています。

1) 学習者への十分な読書時間
2) 学習者をやる気にさせる
3) 指導者自身が多読実践者

私は13年間多読指導をしてきたにもかかわらず、私自身が多読実践者でなかったことを、深く反省させられました。

今日から生徒達と共に、100冊多読に取り組むぞー本本


ヘップバーンの何でも見てやろう-多読