言ってよかった
夫は、私が子供に余計なことを言いすぎると言います。そんな夫がおそらく唯一「言ってよかった」というのが「これを買うためのお金を得るのに、どれだけの時間と労働が必要だったかわかるか?」という言葉。アメリカに来て痛感したのが、現金を持ち歩かないせいなのか、お金を使う感覚を喪失している人が本当に多い。うちの町ではお金がないのに借金して散財する保護者が普通に存在していて、金銭感覚がおかしい親に育てられて金銭感覚が正常ではない子供が本当に多いのです。だから、子供たちは「買ってもらって当たり前」だと思っているし、すぐに買ってもらえるからか買ったものを大事にしない。1度使って「もういらない」とか、日常茶飯事です。そして親は「じゃあ、転売しよう。」ってなる。大量消費の典型というよりは、お金の価値を全く理解していないとしか思えません。特にうちのクラスはそういう家庭が多いらしく、子供たちはまるでゲームのように毎日違うものを「買って」とねだってくるし、感心するほど簡単に買い与える親が多い。とにかくあまりにひどいので「このウォーターボトルを買うために、あなたは何時間働く必要があるのか考えて欲しい。ウォルマートの時給は15ドルだけれど、そこから税金を引かれて、かつ仕事に行くために車に乗るのでガソリン代がかかる。少なくともあなたは2時間ウォルマートで働かなければならないし、その2時間の間に銃を持った客があなたを撃つかもしれない。」そして「仮にお手伝いでお金を貯めるとしたら1つのお手伝いにつき1〜2ドルを払うけれども、そうすると1ヶ月毎日お手伝いをしなければならないが、それでいいか?」と言ったら即「ごめんなさい」と返して来ました。お金の苦労を子供の前で口にするな、という教育書をむかし何冊か(さらーっとナナメ)読んだことがあるのですが、こういうことはやっぱり小さい時から口にして教えていくべきじゃないかと思います。