凡音 | AudioLike2

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オーディオにまつわるあれこれ。

 

 

JBL 4312M Mk2のスコーカーのレベルを上げて、

 

イコライザーで周波数特性上の凸凹を綺麗に補正した。

 

周波数特性はほぼフラットとなった。

 

スコーカーのレベルを上げた効果で、

 

中高域に濡れたような艶のある質感が出て、

 

非常に満足している。

 

周波数特性はほぼフラットなだけあり、

 

かなりバランスの良い音である。

 

安心して聴いていられるが、

 

それだけの音という感じで、

 

何かが物足りない。

 

音の表現としては、

 

バランスの良さだけしか心に伝わってこない。

 

ここで、ステレオサウンド別冊菅野沖彦著作集下巻から133ページに

 

掲載されている先生の一言が思い出される。

 

そこには、バランスの良い音はごく当たり前のインパクト不足な凡音に止まる。

 

といった内容である。

 

そうなのである。

 

今の僕の音は「凡音」なのである。

 

帯域バランスがいいだけ。ただ、これだけ。

 

 

 

聴いていても安心していられるが、

 

今一つインパクトというか持ち味がないのである。

 

このAudioLike2の前のAudioLikeの頃から、

 

帯域バランス至上主義でやってきた。

 

帯域バランスが全てであり、それはイコライザーでコントロールすべし。

 

そんな考えが僕にはどこかあったのである。

 

しかし、未だかつてない程に帯域バランスが整い、

 

その音に不足を感じる現在となり、

 

その帯域バランス至上主義が崩れていくのだ。

 

自分の未熟さを思い知った。

 

 

 

イコライザーの調節はこれで一旦落ち着いた。

 

イコライザーの調節は木を見て森を見ずではなく、

 

森全体の佇まいに関わる部分で、

 

今後は森の佇まいに注意しながら、木の佇まいを

 

コントロールする時期に来たようである。

 

つまり、今後はデティールコントロールが必要なのだ。

 

僕のオーディオはますます面白くなってきた。