普段と変わらない朝
母さんは子供たちを集めた
母さんは深刻な表情を浮かべ、まるで腹話術師に操られた人形が喋るかのように淡々と話始めた
『実はね、みんなといつまでも一緒に暮らせたらいいんだけど、そうはいかないの』
『なんで…』
妹が思わず口から言葉を漏らす
母さんは妹の方を見ずに話を続ける
『皆はなんで毎日ご飯が食べられるか知ってる?』
『大きなしゃべる人形がいつも時間になるとくれるよね』
私は当たり前のように口にする
『人形じゃないの、あれは私たちと同じ生き物で人間っていうの 私たちの先祖も人間とともに生きてきたのよ 私たちは人間からご飯をもらわないと生きていけないの』
『それと、一緒に暮らせないのが何の関係があんだよ』
兄ちゃんがぶっきらぼうに口にする
いつも穏やかな母さんの声が大きくなる
『ちょっと最後まで聞いて!いい、人間と私たちは対等じゃないの 人間のいうことは絶対なんだよ 逆らうことは許されない ここでは、昔からしきたりがあってね 子供たちは一人ずつ、ここに来る人間に引き取られ、一緒に暮らすことになるの みんなはそれぞれ人間たちの新しい家族の一員として生活していくことになるの』
『そんなのヤダよ』
妹が泣きながらいう
私と兄ちゃんは黙って下を向く
『私だっていつまでもみんなと一緒に暮らしたいわ でも生きるためには仕方がないことなのよ あと人間もひどい生き物ばかりでないから安心して』
といつもの調子の母さんの口調に戻る
私は、突き付けられた現実をしばらく受け入れられないでいた
そこに、父さんがふっと現れて、ぽつんとつぶやく
『まぁ いろいろあるのが人生さ 環境は変えれない 今みんなといれる時間を大切にしよう』
皆が一斉にうなずく
家族がひとつになった最後の瞬間だった
小説をはじめてみた
