お客様から802Dが全然鳴らないので何とかしたい、とご依頼を受けまして、今回納品とセッティングしてきました。

まず鳴らない問題点は、
①パイオニアのAVアンプで802Dを鳴らしていたこと
②SPがカーペット直置きのため
③部屋がデット過ぎるため
④AVとピュアオーディオを兼用していたため
です。

①と④は機器の選定ですが、コアお任せメニューということで、今回は駆動力DP1000というヘーゲルパワーアンプH2AにパッシブATT、CDPとシンプル構成。
価格はリーズナブルですがハイエンドなんです。(^^)v

そして兼用するかどうかの話をさせていただいた結果、SPセレクターでアンプを切り替えることにしました。
接点は増えますが、SP信号での接点はインピーダンスが低いのもあって影響が少ないと考え、今回これを採用です。

②は、ラックの両サイドギリギリに802Dが収まっている関係で、特注サイズのSPボードを作りました。
タオックの最上級を使わずにあえてSCB-CS75Dシリーズを採用です。(^^)v
部屋の寸法を測り、計算してSPの位置を割り出します。
802Dの場合、ウーハーのボイスコイルとバスレフポートがよく似た位置にあるので
前後3cm位の誤差で決まりました。


↑FFTアナライザーを使って、位相チェック。
60Hz~90Hz付近が逆相気味です。
これも、部屋の定在波との関連性をみて判断した結果、SP位置を3cm下げたところで、かなりの改善が見られました。
FFTでチェックし、ほぼ位相は正相です。(^^)v

ただここで気になることが…

倍音が極端に少ないんです。
聴感上でもそうですが、3Dスペアナでも確実に倍音が少ないんです。

リスニングポイントで聴くと、音がこちらまで届かない感じです。
SP付近で音が止まってる感じ。

↓そこで、リプラスの倍音パネルSFP450を装着。
マジックテープ貼って、念のためタッカーで固定。


↓ハイ、簡単に付きました。色もアイボリーでバッチリです。(^^)v


↓時間がなくてゆっくり聴けませんでしたが、見事に部屋の後ろまで倍音が届くようになりました。
なので立体的な音像になり、音も伸びやかで艶やかです。(*^_^*)
デットな部屋や和室等にはバツグンのようです。(^^)v


B&Wの802Dを鳴らすには、まずは駆動力。
それから駆動力とバランスした音楽性が必要ですね。