少女は宝箱を見つける。

驚いて目を見張った顔は、やがて満面の笑みに変わった。

宝箱の中には、たくさんの宝石。

まばゆい光を放つ色とりどりの宝石のなか、ひときわ目を引くエメラルドグリーンの輝き。

緑の宝石に目をこらすと、透けて見えるものがある。

トランプの絵の王様。

王様は、宝冠をかぶり、テンの毛皮で縁取りされたマントをはおる。

こうべをおおう髪、眉毛、ひげもすべて真っ白。

さびしそうだな、と感じる。

王の孤独。

すべての者の上に君臨する存在は、弱さをさらけだせない、腹を割って話せる相手がいない。

けれど、さびしさに寄り添うとしても、立ち入りがたいものを感じる。

さびしさや諸々のことを、暴きたいけど暴けない!

 

いつかしか、舞台のそでにいた。

舞台には光が当たって、まぶしい。

これから、出番だ。

なんだか怖い。

舞台に出ていくのが怖い。けれど、出たい

(暴きたいけど暴けない)。

ふたつの思いに宙ぶらりん。

宙ぶらりんそのものになってみる。

どっちつかずだ、コウモリだ。

八方美人だ。

そうこうしているうちに、舞台や客席に誰もいなくなる。

舞台を形作っていた板やカーテン、諸々の素材が一気に砂に変わる。

ここは砂漠だ。

砂漠にいるとすがすがしい。

何もなくて、すっきりする、

陽は落ちたばかり。

空の青さが縁取りのように、地平線のあたりに広がる。

砂漠を見ている。

砂漠になる。

 

やがて夜になる。

一つ星が瞬くと、次々と星がきらめきだす。

満天の空を砂漠である私はながめている。

砂漠であることはとても気持ちいい。

 

時が過ぎていく。

幾多の昼と幾多の夜が繰り返される。

早回しの画像のように、すごいスピードで昼と夜が過ぎていく。

文明がおこり、また滅ぶ。

建造物が打ち建てられ、やがて廃墟となり、砂となって崩れていく。

植物は芽を出し、するすると天に向かって伸び、繁り、枯れ、風に吹かれ、砂と混じっていった。

砂漠である私は、ただながめていた。

砂漠は、何も足さない、引かない。

けれど、砂漠である私は、心臓のところに、白い板があるのに気づく。

チクチクと刺激してくるのだ。

 

ある日のことだった。

一羽の鳥が頭上を行く。

冠ワシに似た頭をした、細長い鳥。

もう一羽、後に続くと、数が増え、隊列を組んで飛んでいく。

鳥を見ていると、

行かなくっちゃ、

という思いがわく。

 

行かなくっちゃ、と思うなり、

人間に戻る。

戻って、旅立つのだ。

胸の白い板は、手紙とパスポートだった。

また会おう、

と手紙にはあった。

パスポートは、また会うためのもの。

 

行かなくっちゃ、

また会うために。

 

*   *   *   *    *   *   *   *   *

 

久しぶりに受けてみたガイドセッションの内容です。

ガイドセッションは、深い夢を見たような感覚を大事にするものです。

一部でもガイドセッションの感触が伝わればとも思いますし、

これは自分のメモでもあります。

 

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