アライバル | 色葉巧房*創作絵・アートめぐり

アライバル

予定が一日ぽっかり空いたとき何する? ブログネタ:予定が一日ぽっかり空いたとき何する? 参加中

物凄い寝る。異常に寝る。
特に疲れがたまってるわけではないのですが、寝るのが趣味なんですよ。多分。

地元の図書館が17時閉館て、すぐ近所で働いていたとしても行かれないので
土日とか休みのときはここぞとばかりに行ったりします。
昔その図書館から徒歩5分くらいの書店に勤めていましたが、
一度も行けた試しがなかったですね!

そんな図書館で発見した本「アライバル」すごい!
おススメの新刊らしく、表紙が見えるように置かれていました。



なんか謎の生物が気になって…!

開いてみると・・・

 

セリフいっさい無しの漫画方式で物語が進んでいきます。
映画のコマ割りを見ているような小刻みの展開です。

 

建物や乗り物、食べ物、動物たちがSFファンタジー!
絵が写実的だからこそ、ただのファンタジー漫画ではなくて、
リアリティがあるからこそますます不可思議な、シュールな空気。

主人公の「お父さん(仮 ※瞳命名)」が旅立った先には
中国人ぽい人やアメリカ人ぽい人や、なんだか多国籍な方々が住んでいるよう。
主人公は言葉が通じないらしく、ホテル探しや食糧探しなど
人に尋ねる際にいつもノートにイラストを描いて
なんとかコミュニケーションをとります。
物語の作りそのものが文字無しで進行しているので、
読者側からしても言葉がわからなくても主人公の気持ちがわかります。

サイレントストーリーの極意!って本だなぁ~!

彼がこの街で出会う人々も、なぜここにきたのかという回想を語ってくれるのですが、
それがいちいち衝撃の描写です。
ファンタジックなデザインだからフィクションに見えますが、
得体のしれない目に見えない恐ろしい影に街が脅かされていたり、
貧困による孤独や、右へならえの戦争…、新しい土地での言語や文化の違いに
戸惑いながらも奮闘したり、正体をざっくりと明かして見ればそれは
私たちの現代社会となんら変わることのない世界です。

怖くもあり、可愛らしくもあり、温かくもあり・・・
文字の読めない子供や海外の方にもおススメの一冊です。
(著者さん自体が海外の方ですが(笑))

アライバル/ショーン・タン
¥2,625
Amazon.co.jp