森のくまさんについて考える(前篇)
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童話や童謡を深読みするの、おススメ!
子供のころには持ってなかった知識や考えで
改めて読むと、昔は疑問にも思ってなかったところに
意外とおもしろいところがあるよ!
そんなわけで(?)
森のくまさんについて考えてみました。
なぜコレかっていうと、相方から半年くらい前に
「森のくまさんて、自分から”お逃げなさい”と言っておいて
”おまちなさい”って追ってくるの、おかしくない?」て言われたのを
急に思い出したからです(たぶん最近プーのこと考えてたから)
まず、歌詞をおさらいしてみましょう!
ある日 森のなか
クマさんに 出会った
花咲く 森の道
クマさんに 出会った
クマさんの いうことにゃ
お嬢(じょう)さん おにげなさい
スタコラ サッササノサ
スタコラ サッササノサ
ところが クマさんが
あとから ついてくる
トコトコ トコトコと
トコトコ トコトコと
お嬢さん お待ちなさい
ちょっと 落とし物
白い 貝がらの
ちいさな イヤリング
あら クマさん ありがとう
お礼に 歌いましょう
ラララ ラララララ
ラララ ラララララ
うん、確かに(笑)
クマさんに 出会った
花咲く 森の道
クマさんに 出会った
クマさんの いうことにゃ
お嬢(じょう)さん おにげなさい
スタコラ サッササノサ
スタコラ サッササノサ
ところが クマさんが
あとから ついてくる
トコトコ トコトコと
トコトコ トコトコと
お嬢さん お待ちなさい
ちょっと 落とし物
白い 貝がらの
ちいさな イヤリング
あら クマさん ありがとう
お礼に 歌いましょう
ラララ ラララララ
ラララ ラララララ
うん、確かに(笑)
よく考えると他にもツッコミどころはありますが
おおむねメルヘン童話の方向で考えると、
現実的な常識で考える必要のない項目もあるので
そこはスルーしていいと思います。
【お嬢さんは何故、森の中にいたのか】
・童話でよくあるパターンによる見解
1:継母にねたまれて森に捨てられた
2:家が貧しく、くいぶちを減らすために森に捨てられた
3:おばあさんにワインとお菓子を届けに行く通り道
4:なにかの試練の途中
5:行方不明の兄弟もしくは友達を探している途中
・現代人も納得の現実的な見解
6:森ガールの本気を見せようとしていた
7:キノコ狩り、たけのこ狩り、栗拾いなど
8:富士の樹海的なアレな目的
童謡なので童話の王道パターンを推奨したいのですが、
「花咲く森の道」のあたりに緊張感が感じられないので、
3か7あたりが妥当な気がします。
【「お嬢さん おにげなさい」に隠された危険】
ここで、クマがおじょうさんに逃げろといいますが「何から?(誰から?)」「どうして?」
そこがいっさい不明なのですが、逃げろというからには危険なのでしょう。
その場所が危険なのか、危険なものがいるのか、もしくはそこにお嬢さんがいては
いけない、と考えられます。
そして、スタコラサと走っている様子から、そこから早く移動しなくてはならないという状況が
うかがえますので、
・時間が経過するとなおさら危険におよぶもの
・追いかけてくるもの
・夜になると危険だよ
ということかもしれません。
普通、森でクマに遭遇したら、本人に言われる前に逃げると思います。
つまりクマに出会ったとき、お嬢さんはクマに対し危機感がなかったようです。
あとにある「あら、くまさん」というのんきな言動からすると、
やはりお嬢さんはクマを恐れていない様子がわかります。
ということは、逃げなければいけない対象はこのクマではないということです。
ていうかクマ出たら逃げろよ!
1:クマが自ら促す
お嬢さん
「あら!クマさんだわ、大変。死んだふりしなきゃ(お洋服よごれちゃうけど…よっこらしょ)」
クマさん
「お嬢さん、今時クマが出たら死んだふりなんて通用しないのが常識ですよ。
無抵抗のまま好き放題に襲われてしまいますよ。そういうときは、お逃げなさい」
お嬢さん
「あら、そうなの、わかったわ。じゃあ、逃げるわね!」
スタコラサッササノサ スタコラサッササノサ
※クマに背中をむけて一目散に走るのも良くありません。ゆっくり後退して逃げましょう。
どうでしょうか。ちょっとナルシストっていうか…
クマとしてのプライドもあって、お嬢さんに自分の怖さをアピールしたかったのではないでしょうか。
クマは怖がられるものなんだぞ!と。
イケメンはキャーキャー言われるものなんだぞ!と。
おれは目上なんだから敬えよ!と。
お父さんが一家を支えているんだぞ!
と、そういう心理です。
しかし、あとで落し物を拾って追いかけるあたり、お人良し…いえ、お熊良しなようです。
2:クマ以外の危険
「おおかみと7匹の子やぎ」「あかずきんちゃん」「おおかみ少年」「三匹の子ぶた」など、
数多くの童話に登場する森の悪者といえば、そう!おおかみです!
童話の世界では圧倒的にクマより存在感がある、それはおおかみ!
襲われて食われた者のなんと多いことか!
もしくは、
童話の王道パターン、魔女。
どちらにしても森の中に現れ、死の危険性があります。
「お嬢さん、この森には狼か魔女のどちらかか、もしくは両方がいる(かもしれない)よ、
あぶないよ。さっさと お逃げなさい」
それだ!!!!!
こうして、優しく忠告してくれた森のくまさんのおかげで、
おじょうさんは暗くなる前に危険を回避したのです。
【ところで、クマさん喋ってますけど?】
動物や虫が喋るなんてことは、童話ではよくあることです。
あまつさえ、焼きソーセージやエンドウマメだってグリムでは普通に喋りますし、
イソップなんて喋る動物(しかも本来4足歩行のところが2足歩行)の宝庫です。
赤ずきんにもあるように動物とお話するのは童話の常識といっても過言ではありません。
「カエルの王子」や「美女と野獣」などにも見られるように、
実は人間の若い男性でしかもイケメンであることだって、よくあることです。
このクマさんが実は人間の若い男性でしかもイケメンで
おじょうさんが意外と美人なのでメロメロで「守ってあげたい!」的な流れでも
おかしくないくらいです。
~次回は、クマさんが追ってくるところを解説します(ただし私の独断と妄想)~